今ではSNSで海外旅行や好きなものを買えるようになった。
海外旅行に行ったり親孝行に旅行に連れて行けるようになった。

しかし….
21歳の春、シェアハウスで私はいつも終電ギリギリに帰ってきて、コンビニのパスタをレンジで温めながら、SNSで他人の成功談をスクロールしてはため息をついていた。

残業は月60時間。給与は12万円。
奨学金の返済、家賃と光熱費で口座は常にギリギリ。
休日は「疲れを取るための休み」に消えていき、
欲しいスニーカーやパーツはブックマークの中で色褪せていく。

　心のどこかで分かっていた。「このままでは、何も変わらない」。けれど、何を変えればいいのか分からない。
副業の情報は溢れているのに、どれも自分ごとにならない。ブログ、転売、プログラミング、動画編集…一通りかじっては、続かずに終わる。

結果が出ないたびに自己肯定感は削れ、「自分にはセンスがない」「生まれつきの差だ」と言い訳して寝てしまう夜が増えた。

　転機は、何となく開いたインスタだった。

　「インスタ＝キラキラ自慢の場所」。私はそう決めつけていた。

けれど、深夜1時、布団の中で”副業”や”転職”と検索しながらスクロールしていると、顔出し無しで情報発信しているアカウントが目に入り、
気付けば保存フォルダが「学び」で埋まっていた。そこに写っていたのは、キラキラではなく「過去の自分に向けたメモ」を積み上げている人たち。