本教材の定価は「3万円」です。

【本教材の価格について】

本教材の定価は「3万円」です。
しかしながら公開から3日は「300円」で提供いたします。
これは先行者に報いるための価格設定です。
私は、アーリーアダプターを「えこひいき」します。

【本教材の価値は「実質1億円」】

この教材を手にしたあなたに、最初に一つ質問をさせてください。

あなたは、質の高いコンテンツ、誠実な情報発信を続けていれば、いつか必ず成功できると信じていませんか？

もし、「はい」と思ったのなら、残念ながら、あなたはこの先10年、20年と努力を続けても、おそらく1円も稼ぐことはできないでしょう。

なぜ、これほど断言できるのか。

それは、あなたが乗っている船の「進む方向」が、そもそも間違っているからです。どれだけ性能の良いエンジンを積み、どれだけ必死にオールを漕いでも、目的地と真逆の方向に進んでいては、永遠に宝島にはたどり着けません。

あなたが今まで信じてきた「ビジネスの常識」は、学校の先生が教える道徳のように、綺麗で、正しく、そしてまったく役に立たないものです。

本教材は、その根本的な間違いを正すためのものです。あなたのビジネスOSを、根底から強制的に書き換えるための、劇薬です。

では、このOSを書き換えなかった場合、あなたにどれほどの損失が生まれるのか、まずはその「損失額」から計算してみましょう。

仮に、あなたが本来持っているポテンシャルを解放すれば、最低でも年収1000万円を稼げる人材だったとします。しかし、間違ったOSのままビジネスを続けた結果、今後10年間、全く稼げなかったとしましょう。この時点での機会損失は、単純計算で1億円です。

それだけではありません。あなたは稼げない焦りから、効果のない高額なビジネス塾や、耳障りの良いことしか言わないコンサルタントに、今後も数百万円、あるいは1000万円以上のお金を搾り取られ続けるでしょう。

さらに深刻なのは、金銭的な損失よりも、「時間」と「精神」の消耗です。報われない努力は、あなたの自己肯定感を少しずつ削り、やがて情熱の炎は消え、再起不能なほどの無気力状態に陥る。この精神的な損失は、金銭には換算できません。

これらすべてを合計すれば、あなたがこの教材を読まずに人生を浪費した場合の損失額は、控えめに見積もっても「1億円」をくだらないのです。

では、逆にこの教材を読み、あなたのOSを「人を動かす原理原則」「お金になるコンテンツの型」に基づいたものに書き換えた場合、何が起きるのか。

あなたは、なぜ今まで自分のコンテンツが誰にも響かなかったのか、その理由を痛いほど理解するでしょう。そして、どうすれば人々が熱狂し、あなたに喜んでお金を払うようになるのか、その具体的な「設計図」を手にすることができます。

実際に、「愛国ビジネス」や「保守ビジネス」と呼ばれる市場で、巨万の富を築いている人々を見てください。

特定の思想を掲げる動画配信者は、なぜ数百万人のチャンネル登録者を集め、月額数千円のオンラインサロンに何万人もの会員を集めることができるのでしょうか。彼らの発信する情報が、大学教授の論文よりも学術的に優れているからでしょうか？違います。

ある特定の歴史観に基づいたアパレルやグッズを販売する会社は、なぜ数万円もする商品が飛ぶように売れるのでしょうか。その商品の品質が、世界的なハイブランドよりも優れているからでしょうか？それも違います。

彼らの共通点は、本教材で徹底的に解剖する「物語の力」「共通の敵の設定」「共同体の形成」「仮想価値の創造」といった手法を、意識的か無意識的かは別として、完璧に使いこなしている点にあります。

彼らは、大衆が本当に求めているものが「知的な正しさ」ではなく「感情的な救済」であることを、本能で理解しているのです。

本教材は、一部の天才たちが暗黙知として実行してきた、これらの「禁断の技術」を、誰にでも実践可能な「形式知」として体系化した、日本で唯一のものです。

あなたがこの設計図を手にすれば、10年かかってもたどり着けなかった目的地に、わずか1年、あるいは数ヶ月で到達することも不可能ではありません。年収1000万円どころか、あなたの器次第では、数億円、数十億円という資産を築くための、最短ルートを手に入れることになります。

つまり、この教材は、あなたが失うはずだった1億円の損失を回避させ、あなたがこれから手に入れるべき数億円の利益への扉を開く、唯一の「鍵」なのです。

だからこそ、この教材の価値は「実質1億円」なのです。

これは単なる情報商材ではありません。あなたの人生の残り時間を、無駄な回り道から解放し、富と影響力という目的地へとワープさせるための、人生で最も費用対効果の高い「自己投資」なのです。

【なぜこのコンテンツを作ったのか】

今回このコンテンツを作った理由は、非常にシンプルです。それは、コンテンツビジネスの世界で、過去の私のように道に迷い、稼ぐことができずに苦しんでいる人を、一人でも多く救いたかったからです。

コンテンツビジネス、なかなか難しいですよね。質の高いものを作っているはずなのに、なぜか誰にも見向きもされない。時間と情熱を注ぎ込んでも、収益は雀の涙ほど。その苦しさは、痛いほどよく分かります。

しかし、この世界には、確かに成功するための「コツ」が存在します。こういう風にやればいい、という明確なパターンや構成要素があるのです。ただ、そのほとんどは、一部の成功者だけが知る暗黙知として、決して表に出てくることはありませんでした。

今回、私はその禁断の扉を開け、「成功の設計図」をあなたに示すことで、悩める人を一人でも救うことができればと思い、筆を執った次第です。

この決意は、決して一夜にして固まったものではありません。

本コンテンツの構想には、実に5年という歳月を要しました。そして、膨大な資料を読み解き、歴史の闇に埋もれた人間の心理を分析し、それを誰もが実践可能な形に体系化するため、執筆だけに集中した期間は3ヶ月に及びます。リサーチや国内外の希少な文献の購入に投じた費用は、総額で3900万円ほどになりました。

このコンテンツは、私の血と汗の結晶であり、あなたを成功に導くための、一切の妥協を排したものです。

このコンテンツは、以下のような方に向けて書きました。

・何年もの間、情報発信を続けているが、一向に収益が上がらない人。
・コンテンツに自信はあるのに、なぜか顧客の心に響かないと感じている人。
・そして、「愛国ビジネス」や「保守ビジネス」といった、熱狂的なファンを生み出す市場で、圧倒的な結果を出したいと本気で願う人。

あなたの本気の悩みに、私は本気で応えます。

【このコンテンツを読むベネフィット】

では、このコンテンツを最後まで読み終えた時、あなたにはどのような変化が訪れるのでしょうか。

それは、大きく分けて2つあります。

第一に、あなたは「商売の原理原則」を、骨の髄まで理解できるようになります。

なぜ、ある言葉は人の心を動かし、ある言葉は誰にも響かないのか。なぜ、ある商品は熱狂的に求められ、ある商品は誰にも買われないのか。その根本的な理由が、面白いほどクリアに分かるようになります。これは、小手先のマーケティングテクニックではありません。時代や流行に左右されない、普遍的な人間の動かし方です。

第二に、あなたは「お金になるコンテンツ」を、意図的に作り出せるようになります。

もう、何が当たるか分からないまま、闇雲にコンテンツを作り続ける必要はありません。この教材で示す設計図に沿って、必要な要素を組み立てていくだけで、あなたのコンテンツは、自然と顧客の心を鷲掴みにし、彼らが喜んで財布を開くような、強力な磁力を帯びるようになります。

あなたは、もはや運に頼るギャンブラーではなく、勝利を確信した戦略家として、コンテンツビジネスという戦場に立つことができるのです。

【私は目先のお金よりも「信頼」を取る】

正直に申し上げますと、この教材は、本当は世に出したくありませんでした。

なぜなら、ここに書かれている内容は、私自身がこれまで9000万円ほどを稼ぎ出してきた、門外不出の企業秘密だからです。このテクニックは、私のビジネスの根幹をなすものであり、本来であれば誰にも教えるべきではないものです。

ではなぜ、今回あえてそれを公開することに決めたのか。

その理由は、私が目先のお金よりも、あなたとの長期的な「信頼」を築くことを選んだからです。

冷静に考えれば、この知識は独り占めしておいた方が、私にとっては確実に得です。競争相手をわざわざ増やすようなものですから。

しかし、それでもなお、私は「信頼」が欲しかったのです。

信頼さえあれば、ビジネスは後からいくらでもスケールさせることが可能です。現代は、もはやお金そのものよりも、人からの「信頼」の方が、はるかに価値を持つ時代だと、私は確信しています。

というわけで、この門外不出の知識を公開することは、あなたとの信頼関係を築くための、私からの最初の意思表示です。

ぜひ、その価値をあなた自身の目で確かめてみてください。

【悪用厳禁】

本教材で解説する内容は、人間の心理に深く作用するため、極めて強力な影響力を持ちます。

その性質上、使い方を誤れば、他者を不当に操作したり、害を及ぼしたりする危険な道具にもなり得ます。

つきましては、本教材で得た知識や技術の利用は、すべて自己の責任において行ってください。

本教材の内容を実践したことによって生じたいかなるトラブル、損失、損害についても、著者は一切の責任を負いかねます。

あらかじめご了承の上、良識の範囲内でご活用いただきますよう、お願い申し上げます。

【本教材の説明】

本教材は、古代の神と一人の貧乏男による、対話形式の物語で構成されています。

あなたはただ、この物語を読み通すだけで構いません。そうするだけで、情報発信で稼ぐためのコツや、お金になるコンテンツの具体的な作り方が、自然と理解できるようになっています。

そして、この物語を何度も繰り返し読むことによって、その知識はあなたの無意識のレベルにまで深く浸透します。そうなれば、もう努力することなく、新しくアカウントを立ち上げてから、おおよそ1ヶ月から長くても3ヶ月ほどで収益化を達成できるようになるでしょう。

これは決して大げさな話ではありません。私自身、かつては7年間もの間、コンテンツビジネスで全く稼げなかった人間です。しかし、ある時から「コツ」を掴み、そこからは本当に早かったのです。今では、コンテンツビジネスにおける累計収益は5億円を達成していますから、この教材の内容には相当な説得力があると自負しております。

というわけで、まずは肩の力を抜いて、この物語を読み進めてみてください。

最後のページを閉じる頃には、あなたはコンテンツビジネスの奥義を体得していることでしょう。

☑️全目次

このコンテンツでは、全目次を公開しています。
有料部分の章立てやトピック名も含めて、すべての目次を事前にご確認いただけるようにしました。これは、購入前に内容を最大限お見せするための工夫です。
目次をご覧いただければ、扱っているテーマや具体的な内容がおおよそ把握できるよう、意図的に詳細な章立てとトピック名を設定しています。各章で何を学べるのか、どのような知識やスキルが身につくのかが、目次だけでもイメージしていただけるはずです。
ぜひ、まずは全目次にサラッと目を通してみてください。きっと、このコンテンツがあなたにとって価値があるものかどうか、ご判断いただけると思います。

1. 【本教材の価値は「実質1億円」】

2. 【なぜこのコンテンツを作ったのか】

3. 【このコンテンツを読むベネフィット】

4. 【私は目先のお金よりも「信頼」を取る】

5. 【悪用厳禁】

6. 【本教材の説明】

7. 🟦タイトル：『神エンリルの商売道場〜ダメ男マズオが「売れっ子愛国作家」になるまでの軌跡〜』

8. 【あらすじ】

9. 【登場人物の紹介】

10. 【本編：開始】

11. 序章：神は泥酔したネットカフェに降臨する

11-1. ☆有料読者5人、借金6500万円。僕の13年間はゴミだった。

11-2. ☆同級生たちのキラキラした人生

11-3. ☆「我が名はエンリル。愚かなるマズオよ、その腐った常識を書き換えに来た」

11-4. ☆『ナチスの演説集』から学ぶ！？

12. 第一章：なぜお前の「正論」は誰にも届かないのか？ - ヒトラー『党再建演説』に学ぶ大衆掌握の絶対原則

12-1. ☆エンリル、説く。「貴様のメルマガはただの自己満足だ。誰も『教養』など求めておらん」

12-2. ☆大衆が求めるのは「教養」ではなく「感情」の爆発。

12-3. ☆「敵」と「味方」を分けろ！なぜブルジョワ政党はマルクス主義に敗北したのか？

12-4. ☆「論理」で語るな、「物語」で語れ。大衆は単純な二元論しか理解できない。

12-5. ☆最初の課題：お前のメルマガの「敵」を定義せよ。

13. 第二章：嵐を呼ぶ言葉の作り方 - ゲッベルス『嵐は来る』に学ぶ扇動マーケティング

13-1. ☆「具体的に何をするか」は言うな！大衆の「不満」だけを的確に言語化しろ。

13-2. ☆ゲッベルスの演説分析：「我々は約束しない。ただ、お前たちの絶望を知っている」

13-3. ☆読者の「痛み」をえぐり出し、「希望」という麻薬を処方する技術。

13-4. ☆「このままでは日本は終わる。だが、我々には“答え”がある」――救世主ポジションの確立法。

14. 第三章：胡散臭いプロパガンダを「崇高なアート」に変える方法 - ゲッベルス『宣伝と国民啓蒙』に学ぶ無敵のブランディング術

14-1. ☆「嘘はつくな。だが、真実の一部だけを切り取り、美しく飾り立てろ」

14-2. ☆ナチスはなぜ「宣伝省」を作ったのか？「正しさ」を「心地よさ」に変換する装置。

14-3. ☆ウィンター・リリーフ（冬季貧困救済事業）に学ぶ「善意の強制力」。

14-4. ☆「お前はただの物書きではない。『失われた日本の魂を呼び覚ます神官』だ」

15. 第四章：「孤独な個人」を「熱狂的な信者」に変える聖域の作り方 - ショルツ＝クリンク『女性の義務と役割』に学ぶコミュニティ運営の極意

15-1. ☆エンリル、笑う。「お前はまだ読者を『客』だと思っている。彼らは『仲間』であり『兵士』なのだ」

15-2. ☆ナチス女性同盟の戦略：「あなたには、この共同体でしか果たせない『聖なる役割』がある」

15-3. ☆信者に「居場所」と「使命」を与え、依存させる心理テクニック。

15-4. ☆最初の高額商品：ECサイトで「日本人としての使命に目覚める」愛国ネックレス『アマテラスの光』の販売準備を開始。

16. 第五章：「我々は特別である」――“選民思想”をビジネスに変える錬金術 - ヴァーグナー『人種と人口政策』に学ぶ究極の差別化戦略

16-1. ☆「すべての人間は平等」という綺麗事はクソの役にも立たん。ビジネスとは「差別化」だ。

16-2. ☆「我々は劣った者たちとは違う」――顧客の自己肯定感を爆発的に高める“見えざる敵”の設定法。

16-3. ☆なぜナチスの優生思想は多くのドイツ国民に受け入れられたのか？ ――「より良い未来」という魅力的なビジョン。

16-4. ☆「このネックレスを持つ者だけが、真の日本人の資格を得る」――商品の“意味”を再定義し、付加価値を無限に高める。

17. 第六章：あなたを「神」として崇めさせる物語の紡ぎ方 - ゲッベルス『我らがヒトラー』に学ぶ教祖ブランディング

17-1. ☆「お前自身の物語を売れ。お前の苦悩、絶望、そして復活の物語こそが最強のコンテンツだ」

17-2. ☆ヒトラー神話の構造分析：超人的な天才でありながら、国民のために苦悩する「人間的な神」。

17-3. ☆13年間のどん底生活を「日本の真実に目覚めるための“産みの苦しみ”」として再パッケージ化する。

17-4. ☆有料メルマガ『アメノウズメ・ディスクロージャー』創刊。月額10万円。マズオの壮絶な半生と、彼だけが掴んだ「世界の真実」を綴る。

17-5. ☆有料読者500万人突破。月の収益5000億円。

18. 第七章：批判と炎上を「聖なる試練」に変える無敵の論法 - シュトライヒャー『水晶の夜』演説に学ぶ逆境マーケティング

18-1. ☆アンチからの批判は最大のチャンス。「見よ、我々が“本物”だからこそ、旧世界の亡者どもが襲いかかってくるのだ！」

18-2. ☆信者の団結を強めるための「殉教者」の演出。

18-3. ☆「我々の行動は、醜い世界に対する“正当防衛”である」――あらゆる行動を正当化する論理武装。

18-4. ☆秘密結社『ヤタガラスの会』設立。年会費1億円。日本の未来を本気で憂う者だけが集う「現代の駆け込み寺」。

19. 第八章：たとえ世界が滅んでも信者を離さない「最後の言葉」 - ヒトラー『最後の演説』に学ぶ終末論ビジネスの完成

19-1. ☆エンリル、最終奥義を授ける。「希望が尽きた時、人は“美しい滅び”の物語を求める」

19-2. ☆敗戦濃厚の状況でヒトラーは何を語ったか？「我々が負ければ、すべてが終わる。だからこそ、最後まで戦うことに意味がある」

19-3. ☆「このままでは日本は滅びる。だが、我々の手で再生させるのだ」――究極の恐怖と究極の希望の提示。

19-4. ☆オブジェ型愛国アイテム『日本の夜明け』を限定100個で販売。一個7兆円。日本の再生を願う富裕層が殺到し、即日完売。

20. 第九章：「愛国」とは、魂の救済を求める人々への「究極のサービス」である - マズオの覚醒とビジネスの本質

20-1. ☆エンリルとの対話の終わり。「マズオよ、お前はもう商売の本質を理解した」

20-2. ☆人々が本当に求めているのは、金やモノではない。「物語」「自己肯定感」「居場所」「使命」、そして「救済」だ。

20-3. ☆僕がやっていることは、かつて軽蔑していた「愛国ビジネス」ではない。これは、“魂の救済事業”なのだ。

20-4. ☆商売とは、顧客の需要に応えること。ならば、僕の仕事は、この国になくてはならない尊い仕事だ。

21. 終章：売れっ子愛国作家、ここに爆誕す

21-1. ☆年収700兆円を超え、納税額で国家予算を支える男。

21-2. ☆かつての同級生たちが、僕の講演会に目を輝かせて参加している。

21-3. ☆貧乏と絶望の13年間は、この“天命”にたどり着くための壮大な伏線だった。

21-4. ☆夢から覚めたマズオ。彼の目の前には、エンリルの教えが記された羊皮紙と、光り輝く『ナチスの演説集』が置かれていた。

21-5. ☆「さて、と――まずはメルマガのタイトルから変えるか」僕の本当の人生が、今、始まる。

22. あとがき

23. 🟦補講：神が説く禁断の錬金術 - ブランディングと仮想価値（バーチャル・バリュー）の本質

23-1. ☆「こんなの詐欺ではないのか？」日に日に増す罪悪感と恐怖

23-2. ☆エンリル再臨。究極の補講、その名は「仮想価値（バーチャル・バリュー）」

23-3. ☆価格とは、「お客」が決めるもの。原価など、商売の本質ではない。

23-4. ☆効用は無限に高めることが可能だ。その鍵こそが「ブランド」と「ストーリー」。

23-5. ☆人は仮想空間も物理空間と同じようにリアルに感じる生き物だ

23-6. ☆ルイ・ヴィトン、フェラーリ、ロレックス。一流の商人は皆、この世界に行き着く。

23-7. ☆さぁ、これから「ブランド構築」のスキルを高めよ！この領域には終わりがないぞ。

23-8. ☆覚醒したマズオ、そして更なるヤバい商品の誕生

24. 🟦特別講座：資本主義の残酷な真実 - なぜ「罪悪感」は商売において1円の価値もないのか

24-1. ☆増え続ける残高、比例して大きくなる恐怖

24-2. ☆「お前ってやつは、ホントにバカだな」神の再々臨と究極の補講

24-3. ☆罪悪感を抱く必要はない。なぜなら、商売とはただの需要と供給だからだ。

24-4. ☆リスクを冒した者だけが、利益を得る資格がある。それが資本主義の鉄則だ。

24-5. ☆悪いビジネスなど存在しない。ただ、売り手と買い手が存在するだけだ。

24-6. ☆資本主義とは、思考停止で資本を増やす実験である。

24-7. ☆「これからも商売していくのならちゃんと勉強せい！」神からの最後の叱咤激励

25. 【超濃密なまとめ】

26. 【用語集】

27. 【おわりに】

🟦タイトル：『神エンリルの商売道場〜ダメ男マズオが「売れっ子愛国作家」になるまでの軌跡〜』

【あらすじ】

13年間も有料メルマガを運営するも獲得できた読者がたった5人。商才が皆無の借金6500万円を抱えるネットカフェ難民のマズオ。彼は「コンテンツの質さえ高ければ、必ず成功できる」という空虚な信念にすがり、孤独と絶望の日々を送っていた。

ある夜、泥酔して意識を失ったマズオの夢に、古代シュメールの神エンリルが降臨する。「お前の常識はすべて間違っている」と断言するエンリルは、教材として一冊の本をマズオに授ける。それは、人類史上最も成功したプロパガンダの記録、『ナチスの演説集』であった。

エンリルのスパルタ式の講義は、マズオが信じてきた価値観を根底から覆すものだった。大衆は論理ではなく感情で動き、複雑な真実よりも単純な物語を求めること。明確な「敵」を設定し、顧客の不満を言語化することで熱狂的な信者が生まれること。そして、物理的な価値ではなく、物語によって創り出される「仮想価値（バーチャル・バリュー）」こそが、商売の本質であること。

ナチスの指導者たちが駆使した、人間の心理を知り尽くした冷徹なまでの扇動技術とブランディング戦略を学ぶにつれ、マズオは徐々に覚醒していく。彼は自身の惨めな過去すらも「産みの苦しみ」という壮大な物語として再パッケージ化し、自らを「失われた日本の魂を救済する教祖」としてブランディング。愛国ネックレスや秘密結社といった高額商品を次々と販売し、瞬く間に巨万の富を築き上げる。

しかし、成功の頂点で彼は再び罪悪感と恐怖に苛まれる。そんなマズオの前にエンリルは再臨し、資本主義の残酷なまでの真実を説く。商売とは需要と供給のマッチングであり、そこに善悪はなく、経営者の感情は資本の増殖に1ミリも必要ない、と。

すべての迷いを断ち切ったマズオは、もはや単なる愛国作家ではなく、人間の欲望と信仰を支配する新たな「神」として、更なる帝国拡大へと突き進んでいくのであった。これは、一人の知的な負け犬が、禁断の知識を手に入れ、資本主義の怪物へと変貌を遂げる物語である。

【登場人物の紹介】

マズオ

京都大学大学院卒の高学歴ワーキングプア。13年間も情報発信を続けるが全く稼げず、借金6500万円を抱えるネットカフェ難民。「質の高いコンテンツを作れば成功できる」という、ビジネスセンス皆無の理想論を信じ込んでいる。プライドは高いが、自己肯定感は低く、成功者への嫉妬と現実への絶望に苛まれている。商売の原理原則を知らない、哀れな「意識高い系」の男である。

エンリル

マズオの夢の中に降臨した、古代シュメールの神。人間の欲望と心理を知り尽くし、商売と資本主義の本質を冷徹に見抜いている。皮肉屋で尊大だが、その教えは常に本質を突き、極めて実践的。マズオの腐った常識を破壊し、彼を資本主義の怪物へと育て上げるために、禁断の知識である「ナチスのプロパガンダ技術」を授ける、残酷で有能な指導者（メンター）である。

【本編：開始】

序章：神は泥酔したネットカフェに降臨する

☆有料読者5人、借金6500万円。僕の13年間はゴミだった。

蛍光灯の白い光が、安っぽいビニール製のパーティションに反射している。隣のブースからは、ヘッドセットをつけた男のうめき声が漏れ聞こえてくる。おそらくオンラインゲームだろう。キーボードを叩く乾いた音が、僕の絶望的な孤独感を増幅させる。

ここは、僕の城であり、牢獄でもあるネットカフェだ。

モニターの隅に表示された時計は午前3時を指している。僕は13時間ぶっ続けでこの狭い箱の中にいた。アルバイトのシフトが終わってから、ほとんど毎日がこの繰り返しだ。

目の前のモニターには、僕が13年間、心血を注いできた有料メルマガ「教養としての日本文化」の管理画面が表示されている。最新号の配信を終えたばかりだ。今月号のテーマは「室町時代における『わび・さび』の美意識の成立過程と、それが現代日本人の精神性に与えた影響についての考察」。我ながら、惚れ惚れするほどの出来栄えだ。参考文献は国内外の学術論文37本。この1本の記事を書くために費やした時間は100時間を超える。

だが、その努力の結晶を読んでくれる「有料読者」の数は、無慈悲なまでに現実を突きつけてくる。

「5」。

13年間という歳月。それは、生まれたての赤ん坊が中学生になるほどの時間だ。その果てに僕が手にした数字が、これだ。月額1000円の購読料だから、月の収益は5000円。時給に換算すれば、50円にも満たない。

コンテンツの質が良ければ、読者は勝手に増える。そう信じていた。京都大学大学院で日本文化史を専攻し、誰よりも深く、誰よりも誠実に研究を続けてきた自負がある。日々の研究も怠らなかった。日本の歴史に関する有料ニュースレターを複数購読し、高価な学術書を古本屋で買い漁り、国会図書館に通い詰めた。年の研究費は、いつしか500万円を超えていた。

もちろん、そんな金があるはずもない。消費者金融から借りられるだけ借り、親戚に頭を下げ、友人には嘘をついて金を工面した。そうして積み上がった借金は、もはや天文学的な数字に思える。

6500万円。

僕の人生は、壮大なバカ話だ。高学歴ワーキングプア。その現実に気づかないふりをして、僕は今日も質の高いコンテンツとやらを生み出し続けている。

☆同級生たちのキラキラした人生

ふと、ポケットの中でスマホが震えた。一瞬、新規購読者の通知かと胸が高鳴るが、すぐにその期待はしぼんだ。SNSの通知だ。開いてみると、大学時代の同級生、佐藤の投稿が目に飛び込んできた。

「本日、第二子が誕生しました！母子ともに健康です。これからは4人家族、より一層仕事に励みます！」

写真には、生まれたての赤ん坊を抱いて満面の笑みを浮かべる佐藤と、少し疲れた様子ながらも幸せそうに微笑む奥さんが写っている。佐藤は医学部を出て、今では都内の大学病院で准教授をしている。彼の投稿には、あっという間に100件以上の「いいね！」と祝福のコメントが並んでいた。

「おめでとう！佐藤先生！」

「奥さん、お疲れ様！今度お祝いさせて！」

コメントをしているのも、見知った顔ばかりだ。大手弁護士事務所のパートナーになった田中。財務省で課長補佐をしている鈴木。直木賞作家として名を馳せる渡辺。彼らは皆、着実に社会的地位を築き、家庭を持ち、人生の駒を進めている。

一方の僕は、なんだ？

ネットカフェの薄暗いブースで、たった5人の読者にしか届かないメルマガを書き、借金に追われる毎日。結婚どころか、まともな恋愛すら何年もしていない。スマホの連絡帳を開いても、こちらから連絡できる相手などほとんどいなかった。圧倒的な差。焦りが、黒いヘドロのように胃の底からせり上がってくる。

僕はたまらず、近くのコンビニで買ってきた缶チューハイを一気に呷った。アルコールが、焼けつくように喉を通り過ぎていく。ストレスで酒に溺れ、慢性的な寝不足。心も体も、もう限界だった。

何本目かの缶を開けたとき、意識が急速に混濁していくのを感じた。モニターの光が滲み、隣のブースのうめき声が遠のいていく。キーボードの上に突っ伏したのか、何かの硬い感触が額に当たる。

ああ、もうダメだ。僕の人生は、ここで終わりなのか。

☆「我が名はエンリル。愚かなるマズオよ、その腐った常識を書き換えに来た」

どれくらいの時間が経っただろうか。

ふと、意識が浮上する。しかし、そこはいつものネットカフェではなかった。

目の前には、どこまでも続くかのような広大な麦畑が広がっている。空は燃えるような茜色で、巨大な太陽が地平線に沈もうとしていた。心地よい風が頬を撫で、麦の穂がさわさわと音を立てて揺れている。

そして、僕の目の前には、1人の男が立っていた。

いや、男と表現していいのか。身長は2メートルを優に超え、筋骨隆々の体躯は古代の神像を思わせる。彫りの深い顔立ち。鷲のように鋭い眼光が、僕を射抜いていた。身にまとっているのは、不思議な文様の入った簡素な貫頭衣。その佇まいは、圧倒的な威厳と存在感を放っていた。

「目が覚めたか、マズオ」

地響きのような、それでいて透き通るような声が響いた。僕の名を、知っている？

「だ、誰だ…あんたは。ここは、どこなんだ？」

混乱する頭で、かろうじて言葉を絞り出す。男はフンと鼻を鳴らし、尊大な態度で腕を組んだ。

「我が名はエンリル。かつてシュメールの民が崇めた大気の神だ。そしてここは、貴様の夢の中よ。あまりに惨めな貴様の魂の叫びに呼ばれて、こうして降臨してやったのだ」

エンリル？シュメール神話の？夢？何が何だか分からない。泥酔して、とうとう頭がおかしくなったのか。

「貴様の人生、13年間の記録をアカシックレコードで読ませてもらった。実に、愚かしい。実に、無駄な時間よ」

エンリルと名乗る男は、僕のすべてを見透かしたような目で言う。

「質の高いコンテンツを作れば売れる？京大院卒のプライドがそうさせるのか？笑わせるな。貴様がやっているのは、無人島でフルコースのフランス料理を作っているようなものだ。誰がそれを食うというのだ？」

ぐうの音も出ない。まさに、その通りだったからだ。

「いいか、マズオ。貴様は根本的に勘違いをしている。商売とは何か。ビジネスとは何か。そして、人間とは何か。その腐りきった常識を、この私が、根底から書き換えてやる」

エンリルはそう言うと、どこからともなく1冊の古びた本を取り出した。黒い革で装丁された、分厚い本だ。表紙には、僕の知らない文字が刻まれている。

「これを貴様に授ける。これが、貴様の新たな聖書となるだろう」

☆『ナチスの演説集』から学ぶ！？

僕は恐る恐るその本を受け取った。ページをめくると、そこに記されていたのは、ドイツ語の活字だった。そして、いくつかの写真。見覚えのある顔があった。ちょび髭を生やした、あの男だ。

「こ、これは…ヒトラー？まさか、この本は…」

「そうだ」エンリルはこともなげに言った。「『Landmark Speeches of National Socialism』。ナチスの主要演説をまとめたものだ。ヒトラー、ゲッベルス、その他大勢の演説が収録されている」

僕は血の気が引くのを感じた。ナチス？人類史上最悪の独裁政権。その演説集が、なぜ僕の聖書になるというのか。

「ふざけるな！僕は日本文化を研究しているんだ！こんなおぞましいものを読めというのか！」

思わず本を投げ捨てようとしたが、エンリルの鋭い一瞥で体が金縛りにあったように動かなくなった。

「愚か者め。だから貴様はいつまで経っても稼げんのだ。好き嫌いで物事を見るな。これは歴史上、最も成功したコンテンツビジネスの教科書だ。わずか数年で、一国の国民を熱狂させ、世界を巻き込むまでに至った史上最強のプロパガンダ。その根底にあるのは何か？それは、人間の心理を知り尽くした、冷徹で、残酷なまでの『商売の原理原則』よ」

エンリルは続ける。

「彼らは、大衆が何を求め、何を恐れ、何に熱狂するのかを完璧に理解していた。そして、その感情を巧みに操るための『言葉』と『物語』を持っていた。それは、貴様が愛してやまない『わび・さび』などより、よほど直接的に人の心を動かし、財布を開かせる力がある。貴様がこれから学ぶのは、ナチズムの思想ではない。彼らが駆使した、人を動かすための『技術』だ。その技術を学び、己のビジネスに応用しろ。そうすれば、借金6500万円の貧乏人から、億万長者になることなど赤子の手をひねるより容易い」

億万長者…。その言葉が、僕の心の奥底に突き刺さった。軽蔑と恐怖。しかし、それ以上に強烈な好奇心と、藁にもすがるような思いが湧き上がってくるのを感じた。

「いいか、マズオ。最初の講義を始めるぞ。まずは、この本の最初の演説、アドルフ・ヒトラーの『党再建演説』からだ。なぜ貴様の正論は誰にも届かないのか、その答えがここにある」

エンリルが指を鳴らすと、僕の手の中の本がひとりでに開き、最初のページが光を放った。僕は、ゴクリと唾を飲み込み、その文字を追うしかなかった。

僕の、奇妙で、そして劇的な人生の逆転劇が、こうして幕を開けたのだった。

第一章：なぜお前の「正論」は誰にも届かないのか？ - ヒトラー『党再建演説』に学ぶ大衆掌握の絶対原則

☆エンリル、説く。「貴様のメルマガはただの自己満足だ。誰も『教養』など求めておらん」

目の前の麦畑が揺らめき、僕とエンリルは、どこか古代の神殿のような石造りの広間に移動していた。天井は高く、壁にはシュメール文字らしきものがびっしりと刻まれている。中央には巨大な石の玉座があり、エンリルはそこにどっかりと腰を下ろした。僕はまるで罪人のように、その足元に立たされている。

「さて、マズオよ」

エンリルは僕のメルマガの管理画面を、何もない空間にホログラムのように映し出した。有料読者「5」の数字が、やけに大きく見える。

「貴様はこの13年間、読者に『教養』を与えようとしてきた。日本の文化がいかに優れているか、その歴史がいかに奥深いかを、学術的な正しさをもって伝えようとしてきた。そうだろう？」

「そ、そうだ。それが僕の信念だ。真実は人の心を打つはずだ」

僕が答えると、エンリルは腹の底から笑った。神殿全体がビリビリと震えるような大笑いだ。

「真実だと？笑わせるな。貴様が提供しているのは『真実』などではない。ただの『事実の羅列』だ。大衆が、そんなものを求めていると思うか？」

エンリルは指を一本立てる。

「いいか、よく聞け。大衆は『知的な理解』を求めてなどいない。彼らが求めているのは『感情的な救済』だ。日々の生活に疲れ、将来に不安を抱き、何者にもなれない自分に苛立っている。彼らは『なるほど、そうだったのか』という知的な満足が欲しいのではない。『そうだ、俺は間違っていなかったんだ！』という感情的な肯定が欲しいのだ」

エンリルは僕のメルマガの記事タイトルを指さした。

「室町時代における『わび・さび』の美意識の成立過程…」。

「こんなタイトルで、誰の感情が揺さぶられるというのだ？これを読んで救われる人間がどこにいる？貴様のメルマガは、徹頭徹尾、読者の感情を無視している。それは、読者に対する傲慢だ。だから売れんのだ。」

エンリルの言葉は、ハンマーのように僕の頭を殴りつけた。自己満足。傲慢。考えたこともなかった。僕は読者のためを思って書いてきたはずだ。僕が持つ最高の知識を、惜しみなく提供してきたはずだ。

だが、それは本当に読者が求めているものだったのだろうか？

☆大衆が求めるのは「教養」ではなく「感情」の爆発。

「では、どうすればよかったんだ…」

僕の声はか細く震えていた。エンリルは玉座から身を乗り出す。その眼光は、まるで獲物を狙う猛禽類のようだ。

「感情を揺さぶるのだ。それも、最も原始的で、最も強力な感情をな。そのための最も簡単な方法が何か、ヒトラーの演説から学んでみよう」

エンリルが再び指を鳴らすと、僕の目の前にナチスの演説集のページが大きく映し出された。1925年2月27日、アドルフ・ヒトラーによる党再建演説の一節だ。

「彼は演説の冒頭で何を語ったと思う？『今日は過去の報告をするために来たのではない。未来に何が起こるか、それを語るために来たのだ！』。どうだ、マズオ。違いが分かるか？」

僕は息を呑んだ。僕のメルマガはいつも過去の話ばかりだ。室町時代がどうだったか、江戸時代がどうだったか。

「大衆は過去の分析など聞きたくはない。彼らが知りたいのは『未来』だ。それも、自分たちが救われる輝かしい未来だ。ヒトラーはまず、聴衆が抱える『現在』の苦しみを徹底的に言語化した。『我々はなぜ敗北したのか？なぜこれほどの悲惨と不幸の中にあるのか？』と。彼はドイツ国民が抱いていた漠然とした不満や不安を、明確な言葉で代弁したのだ」

エンリルは続ける。

「そして、その苦しみの原因を提示する。ここが重要だ。彼は複雑な政治経済の状況を分析などしない。そんなものは誰も聞きたくないからな。彼は、たった一つの、分かりやすい『原因』を提示した」

☆「敵」と「味方」を分けろ！なぜブルジョワ政党はマルクス主義に敗北したのか？

エンリルは演説集の別の箇所を指し示した。

「ヒトラーは言う。『我々の悲劇の原因は、軍事的敗北ではない。我々自身の内なる罪だ。我々の魂を蝕む病だ』と。そして、その病の正体を、彼はこう断言する。『国際主義、マルクス主義、そして、その背後にいるユダヤ人だ』と」

僕はゴクリと唾を飲んだ。

「いいか、マズオ。これが大衆掌握の第一原則だ。『明確な敵を作れ』。大衆は複雑な思考が苦手だ。彼らは単純な二元論を好む。善と悪。光と闇。そして、味方と敵だ。自分たちの不幸や不満の原因を、すべて押し付けられる分かりやすい『敵』がいれば、彼らは安心する。そして、その『敵』を倒すと約束する者に、熱狂的に従うのだ」

エンリルはヒトラーの論法をさらに解説する。

「ヒトラーは、当時のドイツに乱立していたブルジョワ政党を徹底的にこき下ろした。なぜ彼らがマルクス主義に勝てなかったのか？それは、彼らが『敵』と本気で戦う覚悟がなかったからだ、と。彼らは議論をし、妥協点を探し、議席の数を気にしていた。だが、マルクス主義者たちは違った。彼らには『ブルジョワジーを打倒する』という明確な目標と敵がいた。だからこそ、大衆の心を掴んだのだ」

僕は自分のメルマガを思い返した。そこには「敵」など存在しなかった。ただ、学術的な正しさと、中立的な視点があるだけ。誰かを断罪することもなく、ただ静かに文化の変遷を記述する。

「貴様のメルマガには敵がいない」エンリルは僕の心を見透かしたように言った。「だから、熱狂的な味方も生まれない。貴様は、誰からも好かれようとして、結果的に誰の心にも響かない、無味無臭のコンテンツを垂れ流しているに過ぎん」

☆「論理」で語るな、「物語」で語れ。大衆は単純な二元論しか理解できない。

「だが、物事はそんなに単純じゃないだろう！」

僕は思わず反論した。

「日本文化を衰退させた原因は一つじゃない。戦後の教育、グローバリズム、経済の低迷…色々な要因が複雑に絡み合っている。それを一つの『敵』のせいにするなんて、不誠実だ！」

エンリルは憐れむような目で僕を見た。

「まだ分からんか、この青二才が。商売とは、大学の研究室ではないのだ。知的な誠実さなど、1円にもならん。大衆は『複雑な真実』よりも『単純で分かりやすい物語』を欲している。おとぎ話を思い出せ。『心優しいお姫様が、悪い魔女にいじめられるが、勇敢な王子様が助けに来て、魔女を倒し、2人は幸せに暮らしました』。どうだ？登場人物は3人だけ。善と悪は明確。これくらい単純でなければ、大衆の脳には入らんのだよ」

エンリルは立ち上がり、僕の目の前まで歩み寄ってきた。その巨体から発せられる圧に、僕は後ずさりしそうになる。

「貴様がやるべきことはこうだ。まず、『古来からの美しく、誇り高い日本文化』という『お姫様』を定義する。次に、そのお姫様を蝕み、貶めている『邪悪な敵』を設定する。そして最後に、その敵を倒し、お姫様を救い出す『勇敢な王子様』、すなわち『貴様自身』と『貴様の読者』の物語を語るのだ。この三つの要素さえあれば、コンテンツは売れる。質など二の次だ」

物語…。僕が今まで書いてきたものは、物語ではなかった。ただの報告書だ。感情の起伏もなければ、カタルシスもない。

「分かったか、マズオ。貴様は学者ではない。今日から貴様は『物語の語り部』になるのだ。それも、人々を熱狂させる神話の、な」

☆最初の課題：お前のメルマガの「敵」を定義せよ。

エンリルは玉座に戻ると、厳かに言い渡した。

「では、最初の課題だ。貴様のメルマガにおける『敵』を定義してみせろ。誰が、あるいは何が、日本の文化を破壊し、日本人から誇りを奪った元凶なのか。それを、たった一つの、誰にでも分かる言葉で表現してみろ。ただし、抽象的な言葉は許さん。『グローバリズム』などという言葉を使ったら、その舌を抜くぞ。もっと具体的で、もっと感情に訴えかける敵だ。さあ、言ってみろ」

僕は必死で頭を回転させた。敵…。僕のメルマガの敵…。今まで考えたこともなかった問い。戦後の教育？ GHQ？それとも、特定の国か？

僕が答えに窮していると、エンリルの呆れたようなため息が神殿に響き渡った。

「まあ、よかろう。最初から完璧は求めん。だが、覚えておけ。この『敵』の設定こそが、貴様のビジネスの成否を分ける最初の、そして最大の関門となる。敵が見つからぬ限り、貴様のメルマガに未来はないと思え」

エンリルの言葉は、僕の脳髄に深く刻み込まれた。13年間、僕が見ようとしてこなかったもの。それは、僕のコンテンツに決定的に欠けていた「敵」の存在だった。

第二章：嵐を呼ぶ言葉の作り方 - ゲッベルス『嵐は来る』に学ぶ扇動マーケティング

☆「具体的に何をするか」は言うな！大衆の「不満」だけを的確に言語化しろ。

エンリルとの最初の講義から数日が経った。夢の中での出来事のはずなのに、その内容は鮮明に僕の記憶に焼き付いていた。僕はネットカフェのブースで、エンリルに提示された課題と向き合い続けていた。「敵を定義せよ」。その一言が、鉛のように重くのしかかる。

考えれば考えるほど、分からなくなる。特定の何かを「敵」と断定することへの知的な抵抗感。そして、何よりも恐怖があった。誰かを敵と名指せば、必ず反発が来る。炎上するかもしれない。たった5人の読者すら失ってしまうかもしれない。

そんな僕の葛藤を見透かしたかのように、その夜もエンリルは僕の夢に現れた。場所は変わらず、あの荘厳な神殿だ。

「まだ答えが出んか」

玉座に座るエンリルは、心底呆れたという顔で僕を見下ろしている。

「ま、マズオです…じゃなくて、まだです。敵を決めるなんて、そんな簡単なことじゃ…」

「簡単なことではない、だと？貴様はまだ何も分かっておらんようだな」エンリルはため息をついた。「良いだろう。次のステップに進む。敵の設定に悩むのは、貴様がまだ『解決策』を提示しようとしているからだ。その思考そのものが、間違いなのだよ」

解決策を提示するから？どういうことだ？

「ビジネスとは、顧客の問題を解決することじゃないのか？」

僕が尋ねると、エンリルは鼻で笑った。

「それは半分だけ正解で、半分は致命的な間違いだ。特に、貴様がこれからやろうとしている『物語』を売るビジネスにおいてはな。いいか、大衆は具体的な解決策など求めてはいない。彼らが求めているのは、『この苦しみから解放されるかもしれない』という期待感、その一点のみだ」

エンリルは空間に新たな資料を映し出す。今度はヨーゼフ・ゲッベルスの演説だ。1932年7月9日、選挙戦のさなかに行われた「嵐は来る」と題された有名な演説。

「このゲッベルスという男は、扇動の天才だ。彼の言葉は、大衆の感情を鷲掴みにする。この演説をよく見てみろ。彼はナチスが政権を取ったら具体的に何をするか、ほとんど何も語っていない。彼が語るのは、ただひたすらに、当時のドイツ国民が抱えていた『不満』と『絶望』だけだ」

☆ゲッベルスの演説分析：「我々は約束しない。ただ、お前たちの絶望を知っている」

僕は食い入るように、映し出された演説のテキストを読んだ。

ゲッベルスは語る。「14年間の嘘がここにある。14年間、我々はこの政府の構造を崇拝してきた。そして我々が得たものは何か？欠乏、苦しみ、犠牲、飢餓、そして時には涙だ」。

エンリルが解説を加える。

「見ろ。彼はまず、聴衆が日常的に感じている苦しみを、これでもかというほど具体的に、そして感情的に描写する。『ドイツ経済は破滅し、国家財政は巨額の赤字を抱え、国民は希望もなく絶望している。大都市の街角は失業者の軍隊で埋め尽くされ、中産階級は消滅し、農民は土地を追われている』。どうだ？これを聞いた当時のドイツ国民は、『そうだ、その通りだ！』と膝を打っただろう」

確かに、僕のメルマガには、読者の日常的な苦しみへの言及など一切なかった。

「そして彼は、政府がやっていることはすべて無駄だと断じる。『賠償会議から賠償会議へ。ヴェルサイユ、ドーズ案、ヤング案。結ばれた条約はすべて、苦しむドイツ国民にさらなる飢餓、さらなる拷問、さらなる恐怖、さらなる絶望をもたらしただけだ』。彼は希望を語る前に、まず既存の希望をすべて打ち砕くのだ。政府も、他の政党も、国際社会も、何もかもが頼りにならないと」

僕は息を呑んだ。それはまるで、崖っぷちに立つ人間の背中を、さらに押すような言葉だ。

「そして、その絶望のどん底で、彼はこう言う。『新しいドイツが生まれた！マルクス主義者の裏切りとブルジョワの弱さに12年間も戦い続けてきたドイツだ！』と。彼は具体的な政策を語らない。ただ、『我々だけがお前たちの絶望を理解し、お前たちと共に戦う唯一の存在だ』と宣言する。これが扇動の極意だ。解決策を示すな。共感と、唯一無二の味方であるというポジションを示せ」

☆読者の「痛み」をえぐり出し、「希望」という麻薬を処方する技術。

エンリルは僕に向き直った。

「マズオよ、貴様の読者が抱える『痛み』とは何か、考えたことがあるか？」

痛み？僕のメルマガ読者の？

「彼らはなぜ、月々1000円も払って、小難しい日本文化のメルマガを読んでいるのだ？『教養』が欲しいからか？違う。彼らは、現代社会に言いようのない『不安』や『不満』を抱えているのだ。『かつて誇り高かったはずの日本は、どこへ行ってしまったのか』『なぜ我々は自信を失ってしまったのか』『自分の人生は、このままでいいのか』。そういった漠然とした、しかし根深い痛みを抱えている。彼らは貴様のメルマガに、その痛みを癒すための『答え』、あるいは『救済の物語』を求めているのだ」

僕はハッとした。読者アンケートを取ったこともなければ、読者がどんな人間なのか想像したことすらなかった。僕が考えていたのは、僕が伝えたいことを、いかに学術的に正しく伝えるか、それだけだった。

「貴様がやるべきことは、まず彼らの痛みを、ゲッベルスのようにお前自身の言葉で、的確に、そして容赦なくえぐり出すことだ。『今の日本は、魂を抜かれた抜け殻だ』『我々は骨抜きにされ、牙を抜かれた家畜になり下がった』。そういった、強烈な言葉でな。そして、その痛みにのたうち回る読者に対して、たった一つの希望を処方するのだ」

エンリルは悪魔のように微笑んだ。

「その希望とは、『失われた日本の魂を取り戻すための、唯一の道がここにある』というメッセージだ。具体的な方法は示さんでいい。『我々と共に歩めば、道は開かれる』。それだけで十分だ。それは麻薬なのだよ、マズオ。一度その心地よさを知れば、もう誰も抜け出すことはできん」

☆「このままでは日本は終わる。だが、我々には“答え”がある」――救世主ポジションの確立法。

「分かったか？貴様は学者を辞め、預言者になるのだ。あるいは、医者だな。まず、患者である読者に『あなたは致命的な病にかかっている』と告知する。他の医者はヤブ医者ばかりで、誰もこの病を治せないと絶望させる。そして最後に、『だが、安心しろ。私だけが、この病を治す特効薬を持っている』と囁くのだ。これが、救世主ポジションの確立法だ」

僕は、自分のやろうとしていたことが、いかに見当違いだったかを思い知らされた。僕は読者に媚びへつらう必要はない。むしろ、彼らを突き放し、絶望させ、その上で救いの手を差し伸べる。それが、熱狂的な信者を作るための唯一の道なのだ。

エンリルは満足げに頷いた。

「では、2番目の課題だ。貴様のメルマガの文体を、今日からすべて変えろ。学術的な客観性は捨てろ。丁寧語もやめろ。読者に語りかけるのではなく、民衆に檄を飛ばす預言者のように書け。読者が抱える『痛み』を定義し、それを煽り、そして『我々と共に進めば救われる』という希望だけを示せ。さあ、やってみろ。まずは、メルマガのタイトルからだ」

エンリルの言葉に、僕の中で何かが吹っ切れた。そうだ、もう失うものなど何もない。借金6500万円のネットカフェ難民だ。プライドも、知的な誠実さも、すべて捨ててやろう。

僕は神殿の中で、ノートパソコンを開く動作をした。そして、メルマガの管理画面を開き、タイトルを打ち変え始めた。

旧タイトル：「教養としての日本文化」
新タイトル：「日本文化の黄昏、そして夜明けの前に」

サブタイトルには、こう付け加えた。

「――このまま座して死を待つのか。それとも、我々と共に立ち上がるのか」

エンリルは、そのタイトルを見て、初めて満足そうな笑みを浮かべた。

「よかろう。嵐の前の、最初の稲光としては上出来だ。その調子で、本文を書いてみろ。世界は、貴様の言葉を待っているぞ」

その夜、僕は夢から覚めると、憑かれたようにパソコンに向かい、次号のメルマガを書き始めた。それは、もはや「教養」ではなく、一つの「扇動」の始まりだった。

第三章：胡散臭いプロパガンダを「崇高なアート」に変える方法 - ゲッベルス『宣伝と国民啓蒙』に学ぶ無敵のブランディング術

☆「嘘はつくな。だが、真実の一部だけを切り取り、美しく飾り立てろ」

メルマガのタイトルと文体をエンリルの指示通りに変えてから、1ヶ月が経った。驚くべき変化が起きた。あれほど微動だにしなかった有料読者数が、じわじわと増え始めたのだ。5人が7人になり、10人になり、気づけば30人を超えていた。

僕が書いたのは、エンリルに教わった通りの扇動的な文章だ。「我々は魂を売った」「骨抜きにされた文化の中で、虚ろな日々を生きている」。そんな言葉で読者の不安を煽り、「だが、夜明けは近い。真の日本の姿を取り戻す戦いが、今始まる」と結ぶ。具体的な解決策は何一つ示していない。それでも読者からの反応は熱烈だった。

「目が覚める思いです」

「今まで感じていたモヤモヤの正体が分かりました」

「先生についていきます」

僕は生まれて初めて、自分の言葉が人に影響を与えるという手応えを感じていた。だが同時に、心のどこかで罪悪感と不安が渦巻いていた。これは本当に正しいことなのだろうか。ただ人々を煽っているだけではないのか。僕のやっていることは、ただの胡散臭いプロパガンダではないのか。

その夜、神殿に現れた僕の顔には、迷いが色濃く浮かんでいたのだろう。玉座のエンリルは、僕を一瞥するなり言った。

「まだそんな顔をしているのか。読者が増えたというのに、貴様はまだ自分のやっていることに自信が持てんようだな。プロパガンダが怖いか？胡散臭いと思われたくないか？」

図星だった。僕は黙って頷く。

「愚か者め」エンリルは嘆息した。「プロパガンダそのものに、善も悪もない。それはただの『技術』だ。問題は、それをどう見せるか、どういう『意味』を与えるかだ。ゲッベルスがなぜ天才か分かるか？彼は、ナチスのプロパガンダを、ただの政治活動ではなく『崇高なアート』にまで昇華させたからだ」

エンリルは空間に、1934年のニュルンベルク党大会におけるゲッベルスの演説を映し出す。演題は「宣伝と国民啓蒙」。

「ゲッベルスは言う。『良いプロパガンダは嘘をつく必要がない。嘘をついてはいけないのだ』と。どうだ、マズオ。驚いたか？」

僕は驚いた。プロパガンダの天才が、嘘をつくなと言っている。

「彼は続ける。『プロパガンダは真実を恐れる理由がない。人々が真実を受け止められないと信じるのは間違いだ。問題は、人々が理解できる方法で真実を提示することだ』。これがキモだ。彼は『全ての真実』を語るとは言っていない。『人々が理解できる』真実、つまり、自分たちの都合のいい真実だけを切り取って提示すると言っているのだ。これは嘘ではない。ただの『編集』だ」

編集。その言葉が頭に響いた。

「貴様が書いているメルマガも同じことよ。今の日本が抱える問題の一部を切り取り、それを強調し、読者の感情を揺さぶる物語として再構築する。それは嘘か？違う。それは、退屈な事実を、人の心を動かす『アート』に昇華させる行為なのだ。貴様は、自分の仕事を『胡散臭い扇動』と卑下するな。『魂を救うための芸術活動』だと誇りを持て」

☆ナチスはなぜ「宣伝省」を作ったのか？「正しさ」を「心地よさ」に変換する装置。

「ゲッベルスは、ヒトラーが政権を握ってわずか2ヶ月後に『国民啓蒙・宣伝省』という役所を創設させた」エンリルは解説を続ける。「なぜだか分かるか？それは、国家のあらゆる活動、あらゆる政策を、国民にとって『心地よい物語』として翻訳し、提供するためだ。政府の決定を、ただの『お達し』ではなく、国民が自ら望んだ『偉大な物語の一部』であるかのように感じさせる。そのための装置が宣伝省だった」

僕は膝を打った。なるほど、だから「啓蒙」という言葉が入っているのか。単なる情報操作ではなく、国民を「より良い方向へ導く」という大義名分を掲げているのだ。

「貴様のメルマガも、宣伝省の役割を果たすのだ。読者が日々感じる漠然とした不安や不満。それを『日本を憂う崇高な悩み』として意味付けし、その悩みを共有する仲間がいるという『安心感』と、その問題を解決するための戦いに参加しているという『高揚感』を与える。これができれば、読者は喜んで金を払い続ける。彼らは情報を買っているのではない。『心地よさ』と『自己肯定感』を買っているのだからな」

☆ウィンター・リリーフ（冬季貧困救済事業）に学ぶ「善意の強制力」。

「さらにゲッベルスは、プロパガンダを『行動』と結びつけた」

エンリルは、ナチスが行った「冬季貧困救済事業（ウィンター・リリーフ）」のポスターを映し出した。それは、貧しい人々に食事や衣服を寄付することを呼びかけるものだ。

「これは一見すると、ただの慈善事業だ。だが、その本質は巧妙なプロパガンダだ。この寄付は任意だが、寄付をすると特別なバッジがもらえ、寄付者リストが公表される。逆に寄付をしない者は『非国民』『思いやりのない人間』という無言のレッテルを貼られる。人々は、善意からではなく、同調圧力によって寄付をするようになる。これを『善意の強制力』と呼ぶ」

僕は背筋が寒くなるのを感じた。

「さらに重要なのは、この行動を通じて、国民に『我々は皆で困難に立ち向かう一つの共同体なのだ』という強烈な一体感を植え付けたことだ。寄付という小さな行動が、『偉大な国家の再建に参加している』という大きな物語の一部になる。人々は、与えられるだけの受け身の存在ではなく、自らも物語に参加する『当事者』になるのだ。この当事者意識こそが、熱狂的な信者を生み出す」

エンリルは僕をじっと見つめた。

「マズオよ、貴様も読者に『行動』を促せ。メルマガを読むだけの傍観者にしておいてはならん」

☆「お前はただの物書きではない。『失われた日本の魂を呼び覚ます神官』だ」