第1章　たった1投稿で炎上した日

正直に言おう。

あの日の朝、僕はコーヒー片手に「ちょっと尖った投稿」をSNSに投げた。

数時間後、その投稿が自分のキャリアの天気図を真っ赤に染めるとは、夢にも思っていなかった。

通知が鳴り止まない。

最初は「反響があって嬉しい」とさえ思った。けれど、開いてみれば罵倒や皮肉、人格否定のオンパレード。

仕事の実績や人格まで疑われ、たった数時間で「無名フリーランス」から「炎上中の人」へと肩書きが変わった。

人は、炎上に遭遇すると二つの反応をする。

1つは即座に削除し、逃げる。

もう1つは開き直って戦う。

僕はどちらも選ばなかった。

その時点では、戦う勇気も、逃げる判断力もなかったからだ。

第2章　批判の声が止まらない1週間

炎上は一晩で収まらない。

翌日も、その翌日も、新たな批判ツイートが生まれ、拡散されていった。

しかも、批判している人の多くは、僕のフォロワーですらない。

「一部の影響力ある人が揶揄 → それを見た他の人が便乗」という連鎖反応で、火は燃え広がった。

最もきつかったのは、直接関わりのない知人からの距離感の変化だ。

DMの既読スルー、急な打ち合わせキャンセル、明らかに視線を逸らす反応。

炎上は情報だけでなく、人間関係も燃やす。

僕はこの時期、毎晩スマホを握ったまま眠れない日が続いた。

心拍数は常に上がり、メンタルは削られ、食欲も落ちる。

「もうネットから消えたほうがいいのか…」と本気で思った夜もあった。

転機は、炎上から8日目の朝に訪れた。

ふと、こう思ったのだ。

「このまま沈黙を貫けば、批判者の言葉だけが“真実”として残ってしまう」

それは、仕事だけでなく、これからの人生そのものにとって危険だと直感した。

そこで僕は、誰もやらなかったことを選んだ。

全経緯を、数字とスクショ付きで、公開反省する。

・なぜあの投稿をしたのか

・なぜ誤解を招いたのか

・批判された内容のうち、事実と誤情報を分ける

・自分の落ち度を認め、改善策を提示する

記事は1万字を超えた。

投稿した瞬間は、正直胃が痛かった。

でも、思いがけないことが起きた。

「ちゃんと説明してくれてありがとう」という声が届き始めたのだ。