ChatGPTの画像生成機能は神なのに動画で使えない。

GPT-4oの画像を「比率・構図・色味」まで動画向けに最適化する方法を解説します。

面倒なプロンプト作業をGPTsに丸投げして、時間とストレスを激減しましょう。

はじめに：「イラストは完璧なのに、動画で使えない――その理由」

AIで画像が作れる時代が到来し、動画制作のハードルは大きく下がりました。

中でも、ChatGPTの新しい機能「GPT-4o」の4o Image Generationは、

誰でも手軽に高クオリティなイラストを作れると話題になっています。

私も最初に使ったときは「うわっ、めちゃくちゃクオリティ高い…」と本気で驚きました。

会話形式で編集できるから、今まで手の届かなかった「正しい日本語の表示」や細かい表現まで再現可能です。

でも、ワクワクしたのもつかの間……重大な欠点に気が付きました。

「動画に使いたいのに、サイズが合わない…！」

・YouTube用に16:9で作ろうと指示しても、なぜか3:2の横長になる

・Shorts用に9:16を指定しても、出力されるのは2:3の縦長

・それならトリミングしようとしても、ズームアウトの反映が弱い

しかも、1枚生成するのに時間がかかるので、「失敗した…」と思ったときのダメージが大きいんです。

つまり、イラストは素晴らしいのに、動画素材としては使えないのです。

私自身、AIでYouTube動画を作っているので、

「この高クオリティなイラストをなんとか動画に活かせないか？」と試行錯誤を重ねました。

そして、徹底的に調査した結果、SNSで裏技や工夫をシェアしていた人たちの知見を活かして、

なんとか16:9や9:16っぽい画像が作れるようになってきました。

ですが、毎回プロンプトを打つのは面倒だし、失敗率も高いので実用的ではありません。

このままでは時間泥棒だし、元プログラマとしても悔しかったので、

「アスペクト比を調整し、構図まで整えるGPTを自作しよう」

と決意し、「4oの動画イラスト作成くん」という動画イラスト特化のGPTsを作成しました。

そもそも「16:9」って指定しても無理です【4oの真実】

「プロンプトに16:9って書けば、ちゃんと16:9の画像になるんじゃないの？」

そう思っている方が多いのですが、現時点ではなりません。

これはChatGPTの画像生成機能「4o Image Generation」の仕様上の問題です。

【実際に生成できるアスペクト比は3種類だけ】

つまり、どんなに「16:9で出して」とプロンプトに書いても、出力されるのは 3:2（横長）＝1536×1024 px

「9:16で出して」とプロンプトに書いても、出力されるのは 2:3（縦長）＝1024×1536 px

という風に、見た目が近いだけで、完全な比率一致ではありません。

このため、動画編集時にトリミングや補正が必要になります。

比率がズレると何が問題なのか？

・上下や左右をカットする → 被写体が窮屈になる

・カットしないと余白ができる → 黒帯処理が必要になる

・他のAIで拡張 → 有料だったり不自然だったりする

こういった微妙なズレが、再生数を下げる要因になることもあります。

構図と色味のクセも強い

① 構図がアップになりがち

→ 背景がほぼ映らず、顔がドアップで使いにくい

② 色味がオレンジ寄りになりやすい

→ 肌が赤くなる、昼のシーンが夕方に見えることも

黒帯で比率を整えるという発想

解決策の一つが、「**黒帯を使ってアスペクト比を人工的に補正する**」という方法です。

例えば：

・3:2の横長画像に上下黒帯 → 疑似16:9

・2:3の縦長画像に左右黒帯 → 疑似9:16

これにより、ドアップ構図の改善や比率補正が可能になります。

それでも足りない！構図と色味も整えたい

比率を整えるだけでは十分ではありません。

・オレンジすぎる

・暗すぎる

・被写体と背景が同化してる

こういったちょっとした違和感が積み重なると、動画全体の印象を悪くして離脱が早くなります。

そこで誕生：「4oの動画イラスト作成くん」

この問題を解決するために、GPTs「4oの動画イラスト作成くん」を作成しました。

これは、単なる画像生成ツールではありません。

“動画で使える画像”を、プロンプト不要で作るアシスタントです。

このGPTがやること（あなたがやること）

あなたがすること：

作りたい比率を選ぶ（例：16:9）
イメージを伝える（例：空を見上げる女子高生）

それだけ。

あとはGPTが：

・比率調整のプロンプト作成

・構図や主題の最適化

・色味や光源の調整

・黒帯の付加（必要に応じて）

・必要に応じてプロンプト修正

すべて代行します。

GPTでやると楽になる理由

・構図・比率・光源…全部自分で書くのは面倒

・反映されるとは限らない

・1枚に時間がかかるのに、失敗しやすい

→ だからこそ、GPTに丸投げするのが正解です。

※このGPTsを使っても黒帯出現率は100％ではありません。

きちんと指定しているのに無視されることも多く、現状のChatGPTの性能ではどうしようもない部分です。

しかし、以下の「成功率を上げる実践テクニック」も併用すれば、今までよりも何倍も早い時間で動画制作に使える画像が出来上がります。

成功率を上げる！画像生成の実践テクニック集

「せっかく時間をかけたのに、イメージと全然違う…」

そんな失敗を減らすための小技を紹介します。