海ほたるとは？関西で見られる光の絶景

海ほたる（ウミホタル）は、夜の海で青白く光る神秘的な生物として知られる日本固有種の甲殻類です。体長わずか3ミリほどの小さな節足動物で、エビやカニの仲間に分類されます。昼間は海底の砂に潜って隠れており、日が暮れると活動を開始する夜行性の生物です。綺麗な水質の海にしか生息しないため、「海の清浄度の指標」とも呼ばれています。関西地方では兵庫県赤穂市の坂越湾や淡路島周辺、大阪湾の一部地域で観察することができ、特に夏の夜に見せる幻想的な青い光の絶景は多くの人々を魅了し続けています。

2025年最新｜関西で海ほたるが観察できるおすすめスポット

2025年現在、関西で海ほたる観察が楽しめる代表的なスポットは、兵庫県淡路島の阿万海岸海水浴場と慶野松原海水浴場です。これらの場所では淡路島観光協会加盟の宿泊施設利用者向けに無料観賞ツアーが実施されています。また、兵庫県赤穂市の坂越湾は古くから海ほたる観察の名所として知られ、遠浅で波が穏やかな環境が海ほたるの生息に適しています。NPO法人主催の有料観賞ツアー（1名1,000円）も開催されており、ガイド付きで安全に観察を楽しめます。アクセスの良さと観察環境の質を考慮すると、淡路島が最も推奨される観察エリアとなっています。

観察に最適な時期と時間帯｜海ほたるの発光の仕組みも解説

海ほたる観察に最適な時期は7月から9月の夏季で、この期間中は活動が活発になり発光頻度も高くなります。観察時間は日没後の20時から23時頃がベストタイミングです。海ほたるは夜行性で、青く発光する特性を持ちます。発光の仕組みは、体内に蓄積されたルシフェリン（発光基質）とルシフェラーゼ（発光酵素）が反応することで起こる生物発光現象です。この化学反応により熱を伴わない効率的な青白い光を放出し、外敵から身を守ったり、仲間とのコミュニケーションに使用されています。新月の夜や曇天時は周囲が暗くなるため、より鮮明に観察できるでしょう。