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本編では私の「摂食障害と向き合う40年のリアルな記録」「母との関係の変化」「実際の克服ステップ」などを詳しく綴っています。

「食べなさい」「残すな」「なんで食べないの？」

母の言葉に傷つきながら、喉が詰まり、胃が痛くなり、食事が怖かった――。

幼い頃から続いた“摂食障害”と“外食恐怖症”。

その裏には、両親の離婚、家庭内の無理解、孤独、そして「わかってほしい」という小さな叫びがありました。

大人になっていく中での、恋人との出会い、優しい友人たち、そして“飲食店で働く”という挑戦。

様々な人と環境が私を少しずつ変えてくれました。

それでも、母との外食だけは、最後まで克服できなかったんです。

――そんな私が、病気になった母と、今は週に一度、笑いながら外食をしています。

涙が出るくらい、ささいな幸せ。

でも、この幸せが得られるまで、40年かかりました。

これは、そんな“食べられない私”が、“大丈夫な私”になるまでの実録ストーリーです。

「食べること」って、生きている以上どうやったって避けられないことですよね。

食欲、も、人の三大欲求の１つです。

そんな当たり前のようなことが、できない。

苦しいし、これからどうなるんだろうと絶望的になったりもする。

同じように苦しんでいるあなたに、今この言葉を届けたい。

「大丈夫だよ。一人じゃないよ」

はじめに

幼い私が抱え込んだ「食べられない」という心の叫び

食卓を囲む家族の温かい声。

湯気とともに立ち上る美味しそうな匂い。

それは、ごく当たり前の、幸せな風景のはずでした。

けれど、幼い私にとって、食事の時間はいつも心の叫びを必死に押し殺す、孤独な戦いだったんです。

「なぜ、私は食べられないんだろう？」

その問いは、幼い私の胸に深く突き刺さっていました。

幼稚園で両親が離婚したあの日から、「パパ大好きっ子」だった私が感じた悲しみと不安は、言葉にならない「食べられない」という形で、私の小さな体に現れ始めたのかもしれません。

まるで、心がいっぱいになりすぎて、食べ物を受け付ける余裕がなくなってしまったかのように。

誰に言っても理解してもらえない苦しみ。

周りのみんなと同じように「食べる」ことができない自分への絶望感。

それは、あなたも感じたことがある痛みかもしれません。

この記事は、そんな「食べられない私」から「食べられる私」へ、私が「大丈夫」を取り戻すまでの、長く、険しい道のりを綴ったものです。

第1章：誰も理解してくれなかった地獄の日々

私が幼稚園児だった頃。

両親の離婚後、家での母との食事は私にとって地獄の時間へと変わっていきました。

食卓に並ぶ料理を見るたび、胃の奥がぎゅっと締め付けられるようでした。

喉が詰まって、どうしても食べ物が通りません。

なのに、母からは「なぜ食べないの？」「わがままを言わないで、ちゃんと食べなさい！」と、怒鳴られるばかりでした。

幼稚園でも同じように、食べれませんでした。

幼稚園で書いた「お母さんへ」というお手紙には母からの返事欄があったのですが、そこにも「もう少しご飯を食べてほしいです」と書かれてありました。

母は、私が「食べない」ことを「嫌がらせ」や「わがまま」だと思っていたようです。

私がなぜ食べられないのか、その原因を一緒に考えてくれることは一切なく、ただただ責められる日々。

感情表現が乏しかった私は、ワァワァと騒ぐ訳でもなく、ただ、何故ご飯が食べれないのか自分でも分からず、しくしくと涙を流す日々でした。

しかし、そんな私の姿は、更に母を怒らせました。

「めそめそしない！！」と、また怒鳴られます。

次第に母の怒りはエスカレートし、小学生になった頃には「食べないなら罰金を取る」と言われ、恐ろしい罰金制が始まったのです。

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この先の本編では、

⚫︎私が40年かけて「食べられる私」になるまでの葛藤と回復

⚫︎心療内科での気づきと挫折

⚫︎彼との出会いがくれた“安心感”という魔法

⚫︎病気になった母と向き合い、やっと築けた“和解の時間”

を赤裸々に綴っています。

「今、食べることが怖い」

「家族との関係に悩んでいる」

「もう限界だと思っている」

そんな方にこそ、ぜひ読んでほしい内容です。