更新履歴

【4月16日大幅更新】

・Python環境構築部分をAnacondaとVSCodeインストールから、Google Colaboratory利用に変更し、環境構築の負担を大幅軽減

・修正前バージョンは無償部分・有償部分の一番最後にリンクを追記

・追記記念に、値段設定を見直し（1980円→980円）

はじめに

X・Twitter運用をしている皆様

連続ポスト投稿をする際に、メモからコピペでXの投稿画面に貼り付けて、＋ボタンを押して、また貼り付けて、を行っていると、長い時間をかけて連続投稿を作ったのにエラーになって全部消えてしまったり、また、そもそもコピペが大変だったりしていませんか？１回あたりコピペは5分ぐらいで済んでいるよ、って方もいらっしゃるかもしれませんが、5分を侮ることなかれ。365日毎日5分かかっていたら、1825分≒30時間になります。年間30時間削減できたら、他にいろいろなことができるようになります。

特に、この時間の効率化については、モニターしていただいたシャックさんより、以下の通り嬉しいコメントを頂きました！

〜途中省略〜

詳しくはこちらのポストをぜひ！https://x.com/g_shack922/status/1729746839786881384?s=46

長文投稿のトレンドはもちろんありつつ、X非課金で頑張る場合や、シャックさんのように他の人の引用をまとめるなど、連続ポスト投稿の機会もまだまだあります。

今回の教材でXの連続ポスト投稿運用を楽にして、実際の投稿を考える時間を提供します。

今回の教材のゴール・対象者・この教材でやること

今回のこちらのガイドは、上記のようなことを含め、以下のような目的の教材となっています。

ゴール

『Googleスプレッドシートにまとめた連続ポスト下書きをPythonの実行ボタンクリックすると投稿されている』というプログラミングを作ることを目指します。

イメージとしては、

こちらのスプレッドシートを

プログラミングエディタのボタンを押すと

Xで連投する！

こんなことができることを目指します。

対象者

・Xの連続ポスト投稿をもっと簡単かつ効率的にしたい人

・投稿時にエラーが起きないようにしたい人

・今後、連続ポスト投稿でXを伸ばしたい人

・上記のようなニーズはあるけど、プログラミングはしたことがない。が興味はあるので機会があればやってみたいプログラミング初心者の方🔰

※プログラミングそのものが学べる教材ではないですが、そのきっかけにはなると思います。

※X（Twitter）の投稿は1日50件・月間1500件までは無料で利用できます。それ以上となる場合には、有料プランに入る必要があります。上記利用用途においては、ほとんどがこの枠内で利用できるのではないかと思います。

この教材でやること

以下の手順で進めていきます。

1.Python環境（Google Colaboratory、以下Colab）の準備

2.今回の対応に必要なライブラリをインストールする

3.作業場所を決めて、Colabにセットする

4.GoogleスプレッドシートをPythonからアクセスできるようにする

5.Xの開発者サイトからAPIキーを取得してPythonからアクセスできるようにする

6.実際にプログラミングしてみる（コードをコピペするだけ）

所要時間は早い人で1時間、ちょっとつまづくと２〜３時間程度を見込んでいます。少しずつでも進められると思いますし、〜５まで無料なのでまずはそこまでやっていただくだけでも良いかと思います。

それでは早速始めてまいりましょう！

1.Python環境（Colab）の準備

そもそも、なぜPython？

簡単な説明となりますが、

・他のプログラミング言語に比べてとても読みやすく書きやすい

・さまざまな用途（Web開発、データ分析、AI対応等）で使える

・ライブラリが豊富

と言ったところで、環境構築しておくことで他のことにも応用が効くというところからPythonをお薦めします。

※ぶっちゃけ、今回やりたいことは、GAS（Google Action Script）などでも実現可能ですし、環境構築不要だったりするためその方が楽なこともありますが、今後の汎用性と私の趣味含めて、今回はPythonで進めていきます。

Google Colaboratory（Colab）とは？

Pythonを使う理由はわかったけど、Colabって何？というところも簡単に触れておきます。

Pythonを扱うためには、お使いのPC・MacにPythonを使えるようにする準備が必要です。それをゼロから行うにはなかなか手がかかるのですが、そこを楽にしてくれているのが、Google Colaboratoryです。以下、Colabのサイトからの引用です。

Colab（正式名称「Colaboratory」）では、ブラウザ上で Python を記述、実行できます。以下の機能を使用できます。

・環境構築が不要

・GPU に料金なしでアクセス

・簡単に共有

Colab は、学生からデータサイエンティスト、AI リサーチャーまで、皆さんの作業を効率化します。

Colabを準備することで、手がかかるところを短縮し、Python環境構築をスムーズに行うことができます。

Colabの準備方法

Colab公式サイトにアクセスし、ログインしていなかったら、ログインします。

以下の画面が出てきます。これで、環境準備完了です。

2.今回の対応に必要なライブラリをインストールする

ライブラリとは、プログラムにおいてよく利用される機能を切り出して、再利用しやすいようにまとめたものです。今回は、以下を利用します。

・tweepy：X（Twitter）をPythonから利用するためのライブラリです

・google：GoogleのAPI等を利用するためのライブラリ

・gspread：GoogleスプレッドシートをPythonから利用するためのライブラリです

Colabで「ノートブックを新規作成」をクリックします。

本文にて、tweepyライブラリをインストールするために、以下のコマンドを入力し（１）、実行ボタン（２）を押します。

pip install tweepy

※なお、この「pip install」というコマンドが、ライブラリインストールやアップデートに利用するコマンドでよく使うので、覚えておくと良いです。

すると、以下のように結果が表示されます。

完了すれば基本的にはインストール完了です。

同様に、gspreadとgoogleもインストールします。

同じノートブックに、先ほどの行を消して、以下のコードを書きます。なお、pip installは１つずつになります。２行書くとエラーになります。

pip install gspread

pip install google

なお、Colabの場合、一度インストールしたライブラリが時間が経つと削除されることがある模様です。その場合は、再度、上記のようにライブラリインストールを試してください。

これでライブラリのインストールは完了です。

3.GoogleDriveの作業フォルダを決める

続いてGoogleDriveの作業フォルダを決めます。

どこでも構わないのですが、今回の例では、

マイドライブ＞100_教材＞python_material

としています。

マイドライブ直下にpythonとかでも良いと思います。ここはお任せです。（以下は私のケースです）

4.GoogleスプレッドシートをPythonからアクセスできるようにする

続いて、GoogleスプレッドシートのAPIを有効にするための手順を説明します。

Google API Consoleにアクセスし、Google　SheetAPIを有効にする

1.Google API Consoleにアクセスします。

2.以下画像の「MyFirstProject」をクリックすると、

以下に進むので、ここで「プロジェクトを作成」をクリック

以下に進むので、プロジェクト名を適宜決めて作成してください（ここでは、GoogleSpreadTESTとしています）

プロジェクトの作成が完了したら、「APIとサービス」のダッシュボードに移動し、「+ APIとサービスの有効化」をクリックします。

「Google Sheets API」を検索し、有効にします。

認証情報の設定ーサービスアカウントの作成

続いて、PythonからGoogleスプレッドシートにアクセスできるようにサービスアカウントの設定に進みます。

コンソールトップの「認証情報」から進み、「＋認証情報を作成」→「サービスアカウント」をクリックします。

任意のサービスアカウント名を入力し、完了をクリック。

※ここでは、python_gs_testとしています。

なお、ここで出てきたメアドのようなものはメモしておいてください。後ほど使います。

続いて認証用のJSONファイルを作成します。「キー」タブを開き、「鍵を追加」→「新しい鍵を作成」と進んでいきます。

「キーのタイプ」を json のまま、[作成] を押下します。（※注意にもある通り、ダウンロードされる認証情報は厳重に管理します）

このjsonファイルを、3章で作成したGoogleドライブの作業フォルダにアップロードします。

左上の＋新規＞ファイルのアップロード

もしくは

この作業フォルダへ、ドラッグ＆ドロップしていただくとアップロードできます。

なお、jsonのファイル名は人によって異なります。

これで、チャプター４は完了です。

5.Xの開発者サイトからAPIキーを取得してPythonからアクセスできるようにする

X・TwitterのAPIを使用するためには、まずTwitterの開発者アカウントを持ち、そこからAPIキー（Consumer KeyとConsumer Secret）を取得する必要があります。その後、Pythonでこれらのキーを使用してAPIにアクセスします。（以下、X・Twitterが混合することもありますが、使い分けに意味はなく、同義です）

※すでにXのアカウントをお持ちの前提で進めます。

開発者アカウントの作成と設定

Xの開発者サイトにアクセスし、Developer Portalに進みます。

初めて使う方は以下の画面が出てきます。下部の「Sign up for Free Account」をクリック。

利用用途と規約同意が求められるので、用途について記入し、同意チェックを行った後に、Submitをクリックします。

※用途については、200文字以上の記入を求められます。私は翻訳ツール等を使って進みましょう。参考までに、今回は、以下のように記述しました。すぐに次に進むことができるため、厳密な審査等はしていないように見受けられます。

私は、Pythonを利用して、Googleスプレッドシートの情報を利用して連続投稿するために、XのAPIを利用します。主に暗号通貨やNFTなどの値動きについて、最新ニュースを投稿するために利用します。必要に応じて自動投稿も行います。

データ分析等は利用せず、無料の範囲で利用できると考えています。

I will be using Python to use the X API to make continuous submissions using the information in the Google Spreadsheet. This will be used primarily to post the latest news about the price movements of cryptocurrencies, NFTs, etc. Automatic posting will also be performed as needed.

I do not use data analysis, etc. and consider it to be in the free range.

DeveloperPortalに入ると、すでにProjectAPPが設定されているため、APPの名称をわかりやすいものに変更します（ここはこのままでよければそれでもOKです）。まず歯車マークをクリックします。

続いて、名称を変更。私はここでは、GoogleSpreadsheet2TweetTestとしていますが、なんでもOKです。

権限の変更

続いて権限の変更を行なっていきます。以下の「SetUp」をクリックし設定変更に進みます。

今回の場合は、Read＆Write、TypeはWeｂAppを選びます。

上部２つのURLは必須なため、何かしらURLを入れてください。

※GASで使う際には、CallBackURIはちゃんとしたものを入れる必要がありますが、今回の利用方法では不要です。

この後に、ClientIDやClientSecretが表示されます。メモはとっておいていただきたいのですが、今回は利用しません。

APIキーの取得

続いて、XのAPIキーを取得します。ダッシュボードに戻り、ProjectAPPの鍵マークをクリックします。

まず、Consumer Keyの中にあるAPI KeyとAPI Key Secretを取得します。

Consumer Keysの「Regenerate」をクリックし、２つのキーをしっかりメモします（忘れた場合はここで再生成が必要となります）

続いて、アクセストークンとアクセストークンシークレットを取得します。Access Token and Secretの「Generate」をクリックし、次の画面の２つのキーをやはりメモしておきます。

ここまでで、XのAPIの設定や情報取得は以上です。

PythonからXへポストができるかテスト（スキップ可）

ここまで設定ばかりで面白くなかったこともあるかと思うので、実際にPythonからXへポストができるか試してみましょう。

以下のプログラミングコードをColabのノートブックにコピペして、４つのキーをご自身の取得した内容に書き換えて、ポスト投稿ができるかを試して見てください。

先ほどのドライブの作業フォルダにアクセスし、以下のように新規作成＞その他＞Colabを選んでください。

なお、consumer_keyにAPI Key、consumer_secretにAPI Key Secretをセットしてください。

import tweepy

# # Twitter認証（@ご自身のアカウント)
consumer_key = 'xxxxxxx'
consumer_secret ='xxxxxxx'
access_token ='xxxxxxx'
access_token_secret = 'xxxxxxx'

# X APIの認証
auth = tweepy.OAuthHandler(consumer_key, consumer_secret)
auth.set_access_token(access_token, access_token_secret)

# Create API object
api = tweepy.API(auth)
client = tweepy.Client(
    consumer_key=consumer_key,
    consumer_secret=consumer_secret,
    access_token=access_token,
    access_token_secret=access_token_secret)

#「Hello, world」とテスト投稿
client.create_tweet(text="Hello, world")

pythonのファイル名は適当でOKです。

以下のようにColabで記述して保存した後に、左上の再生ボタンを押してください。

以下のようにポストができていればOKです

これでこの章は完了です。

ここまでが無償部分です

無償部分はここまでです。ここまでお付き合いくださりありがとうございました。ここから先に、同じような形・ノリで、Googleスプレッドシートの実データ作成や私が実際に使っているPythonコードを公開しています。もしここまでやったからもう少し先もやってみたい、という方はぜひ先にお進みください！

なお、購入いただいた方からはこんなに嬉しいコメントが続々届いています！

https://x.com/nori_ynt1103/status/1730157547276161503?s=20

https://x.com/Yuki0_0Maru/status/1730167359028281554?s=20

https://x.com/shingo88_096/status/1730197136367919529?s=20

https://x.com/G_SHACK922/status/1729990647753630078?s=20

ここまでだけでもお試しいただいた方は、ぜひコメント・質問・感想等をXにて投稿いただけるだけでも大変嬉しいです！

その他

以下は、4月16日以前のVSCodeをインストールする場合のバージョンです。こちらの方が気になる、復習したい場合は、こちらをご利用ください。

20240416 修正前バージョン（無料部分）