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自己投資とは

一般的に「投資」というのは、あることにお金を投入し、投入した以上のリターン（見返り）を期待してお金を使うことを意味します。

不動産投資、株式投資、設備投資などがイメージしやすいですね。

それでは「自己投資」とは何でしょうか？

自己投資とは将来的に「自分が想定する利益」得ることを目的として、自分が所有しているお金や時間を自分自身に対して投じることです。

「投資」と名がつく以上、投入した物以上にリターンがなければいけないのですが、現在では自己投資ブームで、「自己投資」という単語を免罪符にして、無計画、非効率的に色んなことに手を出し、結果、たくさんのお金や時間を浪費したのに、回収できなかった、という人がたくさんいます。これは明らかに投資失敗なのですが、失敗したことにすら気づかず、自己投資をしている自分に満足している人も多いのです。このような人が多くいる背景には多くの人が自己投資に関する正しい知識を持っていないことが原因にあります。

本書では人生を豊かにするために重要な自己投資についての正しい知識を解説していきます。

自己投資の基礎知識

まず、自己投資とは何なのか、その基礎知識を学びましょう。

何事も基礎あってこそです。

自己投資と聞いて思い浮かぶものはなんでしょうか。

様々な資格を取ることや語学の勉強を思い浮かべる人もいれば、ダイエットや、美容、健康へと投資を思い浮かべる人もいるでしょう。

このように自己投資で思い浮かぶことは人それぞれです。

自己投資の「投資」というのは想定したリターン（見返り）を目的として、自分の資産を投じることです。

ですので、自己投資とは、将来、想定した自分になるために自分に対して現在の自分の資産を投じることと定義することができます。

この定義でいう「資産」とは何なのか。

それは自己投資の場合、主に時間とお金です。あなたが、想定する未来のあなたになるために、現在持っているあなたの資産であるお金を使ったり、時間を費やすことが自己投資なのです。

ここで間違ってはいけないのがただ漫然とお金や時間を使うことは自己投資ではないということです。

あくまでも、

「将来、想定した自分になるため」

「将来、想定した利益を得るため」

このために使われるお金や時間が自己投資です。

ぱっとした思いつきでいくジムや映画、セミナーなどは自己投資とは言えません。

リターンを得るために必要な行動でなければいけないのです。

自己投資によって得られるリターン（見返り）は人によってそれぞれです。

ここもよく間違われる方がいらっしゃるのですが、自己投資によるリターンは必ずしも金銭的なものとは限りません。

100 万円自己投資したのだから 100 万円儲からなければいけない、というわけではないのです。

あくまでもあなたが想定する、投資したお金と時間に見合うだけのリターン、というわけです。

ですので、

・資格を取得して年収をアップさせる

・語学を習得して職の選択肢を増やす

・年収1000 万以上になる

・健康維持のため人間ドッグにいく

・定期的に健康診断を受ける

・結婚するために出会いの場を広げたり自分を磨く

・年を取ってから後悔しないよう若いうちから美容に気を付ける

上記のように人それぞれのリターンとなるのです。

自己投資４つのポイント

自己投資の基礎知識ついて解説しましたので、次は自己投資をするにあたって注意しておきたいポイントについてお話しします。

自己投資において注意すべきポイントは４つあります。

１．必ずリターン（見返り）を想定する

投資と名がつく以上、それは利益を求めての行動ということですので、自己投資の名のもとに行動する場合は必ずリターンを想定して行動しましょう。リターンの想定が無い行動はただの趣味、娯楽、思い付きの行動にすぎず、利益どころか損失をもたらす可能性もあるのです。

「あらゆる経験はためになる」

「無駄な経験などない」

といった意見もあると思います。

もちろんそれも正しい意見だと思います。

しかし、リターンを想定していない自己投資で１のリターン（経験）を得た一方で、

「多大な利益を得たかもしれない他の自己投資」

をできなかったという機会損失の側面もあるということを認識しておくべきなのです。

もし時間が無限にあるのならば、様々なことに思いつくままにチャレンジしてみるのもいいでしょう。しかし残念ながら時間は有限です。人生の中であなたが使える時間は限られているのです。この機会損失にあまりに無頓着な人が多いのですが、これは人生において非常に大きなロスとなります。

1つ、受験を例に挙げてみましょう。

大学受験などの受験の際、参考書や過去の問題集を購入したり、塾に行ったり、家庭教師を雇ったりすることが多いです。これはお金がかかるものの、大学に合格するための勉強を効率的に学べるために投資しているのです。

お金を投資して、

「大学に効率的に合格するための方法」

「その方法を自分で調べものにするための時間」

というリターンを得ているのです。

逆に、一切お金をかけずに、学校の教科書のみで勉強する人がいたとします。今の時代、無料で見られるコンテンツもたくさんありますので、そこから知識を得ればお金をかけなくてもいいじゃないか、という思考です。

この方法、確かにお金はかかりません。

しかし、受験に必要な知識を０から全て自分で探して学ばなければいけないため、そこに膨大な時間と労力が発生してしまいます。

わからないことがあっても、すぐに誰かに聞ける環境にもないため、それを調べるため多くの時間を使ってしまいます。

結果、塾などに投資している人に比べて効率がかなり悪くなり、学力に差が出てしまいます。

するとどうなると思いますか？

志望するランクの大学にいけなかったり、1 年浪人をして目指すという結果を招きかねないのです。大学に合格しても投資した人に比べてランクの落ちる大学だったり 1 年遅れで入学するということになるのです。

この例では受験勉強をスタートするときにきちんとリターンを想定していなかったために、他の同級生に比べて、同じランクの大学にいけなかった、1 年遅れて合格した、という機会損失が発生してしまったのです。

もしきちんとリターンを想定していれば、ランクの落ちる大学にいくこともなければ、1年という時間のロスもなかったのです。

ここでちょっと脇道にそれますが、あなたが何かを学ぼうとする際に、無料で済ませようとするのは損をする可能性が非常に高いためやめておくことをおすすめします。

何かを学ぼうとする際は自己投資としてお金を投じ、効率よく最短で学んでしまうほうが圧倒的に成功率が高くなりリターンを多くなります。大抵のことにおいて、成功するための道筋というのはもうほぼ出来上がっています。それをわざわざ１から自己流で道を作っていくというのは非効率でしかありません。

あなたはテレビが欲しいと思ったときに設計図があるから、という理由で１から部品を集め組み立てたりしますか？ぱっと安く売ってる店やサイトを探して買いますよね。それと同じです。

成功の方法を知っている人にお金を払って学ぶの最短最速最高率です。

機会損失の話に戻りますが、あなたがビジネスで成功したいとして、成功者から学べば1年で月収100万を稼げるようになったとします。

そして自己投資を惜しみ、または何も考えず自己流で学んだ人は 10年後月収 100 万円稼げるようになったとします。

この差、どれだけ大きいのかわかりますでしょうか。

きちんとリターンを想定し自己投資を惜しまずにやっておけば 1年で達成できたものが、10 年かかってしまっては、実に 9 年もの時間を無駄にしてきたことになるのです。9 年間毎月 100 万円稼げるはずだった機会を損失したということなのです。

最初の成功者から学ぶ費用が 200 万円だったとしましょう。

その投資を惜しんだために月100万×9年＝1億800万円の損失を招いてしまったのです。

目先のお金にこだわらず、きちんとリターンを想定しこのような機会損失を招かないようにすることが自己投資における最重要ポイントです。

２．必要なことをする

自己投資をする場合はまずリターンを想定します。