はじめに

はじめまして、ドラマーのPePeと申します。

僕は全くの無名なドラマーですが音楽だけで生活できています。

この記事を見ているということはあなたは、

・音楽を仕事にしたい。

・音楽だけでご飯を食べていきたい。

・音楽だけをやって生活していきたい。

そう思っているはずです。でしょう？

結論から言います。

音楽だけで生活していくことは乱暴な言い方にはなりますがやろうと思えば誰でもできます。

おしゃれをしたり美味しいものを食べ飲みしたり、旅行に行ったり、アクティビティを楽しむことも可能です。（最初に言っておきますがよくいる実態が怪しいビジネス成功パーソンみたいな綺麗な世界ではないです。限りなく泥臭いリアルな音楽での食べていく方法を説明します）

でもそのやり方がわからないという方が多いのも事実。

いわゆる会社員ではない生き方というのは従属＝ゴール（スタート？）というものがないので実態がふわっとしすぎてしまっているんですよね。

そしてまずその生き方を義務教育で教えてくれることはないです。（そりゃやり方わからないですよね）

一番よくないのはガムシャラに音楽をやればいつかはそうなれるという抽象的な思考を抱いてしまうことです。

もちろんガムシャラに頑張って熱くいれるうちはいいのですが人間いつまでも熱くはなれません。同じ濃度、密度でやれる限界というのは必ずきます。誰にでも。

その時に具体的な思考がないと「俺は一体なんのために頑張っているんだ」という負の思考に陥りやすいのです。（それで音楽を辞めて行った方々を何人も見てきました）

なのでこの記事ではどうしたら音楽だけで生活をしていけるかということを具体的に説明していきます。

やっぱ好きなことだけして生きて行けた方が人生絶対楽しいと思うんです。

「いや、俺は堅実に生きていくんだ！」という方はお戻りください。（でもここを見てるってことはそんな人いないっすね多分w）

というわけで早速説明していきましょう！

音楽でご飯を食べていく方法を考える

まずは音楽でご飯を食べていくためにはどんな方法があるのか想像でかまいません、洗い出して見ましょう。

・アーティスト、バンドとして大ブレイク。やったぜ。

・提供の作曲、作詞印税でウハウハ。マハロー。

・超敏腕編曲家になりお仕事のTELなりやまぬ日々。

・スタジオミュージシャンとして数多の曲をレコーディング。

・どんな相手にも技術を伝授する講師。

などなど。

もっともっといろんな形で音楽でご飯を食べる方法はありますが、この記事を見にきた方々はおそらくこういう内容が頭に浮かんでいるのではないでしょうか。

どれがいい悪いなどはもちろんありません！一つずつ内容を見ていきましょう。

【アーティスト、バンドとして大ブレイク。やったぜ。】

プレイヤーとしてはおそらくこれが一番最初に頭に浮かぶのではないでしょうか。音楽を夢見て始めた方々も何度もこれを頭に思い描いて活動していたと思います（もちろん僕もw）

メジャーデビューして大きなホールや武道館でライブ、超満員。リリースするたびに曲は大ヒット。もはや社会現象に。DREAM。

【作曲、作詞した曲の印税でウハウハ。マハロー。】

曲が当たればいわゆる不労収入がガッポリ建設。これで家建てたって人結構いますよねw

社会現象になるような曲ができればサラリーマンの生涯年収を一瞬で叩くこともできるし後世に渡って愛される曲ができたならそれは生涯のあなたの財産となります。

【超敏腕編曲家になりお仕事のTELなりやまぬ日々。】

編曲がそもそもなんぞやって方も一定数いると思いますがいわばシェフのようなポジションだと思ってください。

曲や詞が食材だとして。食材の新鮮やそのものの旨味ももちろん大事なんですがその食材をいかに美味しく、食材の旨味を引き出し調理できるかってとても大事ですよね。三つ星シェフってだけで人は集まってきますよね。

【スタジオミュージシャンとして数多の曲をレコーディング。】

裏方ミュージシャンとでもいうのでしょうか。どんなに有名な方であっても音楽をやっていない方々には認知されていないと思います。

いわゆる職人ミュージシャンのポジションですね。スタジオに行き曲を聴くないしは譜面を渡され「はいよろしくー」みたいな。圧倒的な技術量が必須のポジションです。

【どんな相手にも技術を伝授する講師。】

十人十色なんて言葉があるくらいにはこの世の中には様々な方々がいらっしゃいます。そんな方々に自分の持っている技術、知見を等しく伝えるようにするのがこのポジション。

教える内容が同じでもそれぞれのパーソナリティに合わせなければならないのでいろんな方法を模索しなければなりません。

というわけでざっとこんな感じでしょうか。次にこれらを踏まえてロジカルに考えて行きましょう。

ロジカルに考える

さてさてざっくりと手段について挙げてみましたがそれぞれの手段をロジカルに考えなければ具体的な殻をかぶった抽象的思考の範囲から抜け出せません。

ここで考えるべくは「どうやったらそれで食えるようになるのか」ということになってきます。ここではそれを考えていきましょう。

【アーティスト、バンドとして食べていくには】

ブレイクという言葉は大変便利ですがブレイクという言葉の中にはさまざま形があります。

インディーズなのかメジャーなのか。１発なのか常にブレイクし続けるのか。一般の人間が認知しているのかコアなファン層が支えているのかなど。

そもそもこの形で食えるようになろうと考えるとまずインディーズだろうがメジャーは関係ありません。「いやいや俺はメジャーに！とにかくビッグになりてーんだよ！」というお気持ちはもちろんあると思いますがw

メジャー落ちという言葉があるくらいには（１発はもちろん）常にブレイクし続けることは至難難難難難難難の技です。大きなタイアップを担当したとしても収益を上げ続けられなければメジャー落ちの鈴の音が迫ってきます。

メジャーになるということは自分自身だけではなくその会社の多くの社員の方々も食わせなければなりません＝色々と持って行かれます。あなた（あなたがた）にかける予算をペイしてもらうのは最低ラインとしてさらに会社に利益をもたらさなければならないのです。シビア。

ここで実例を出しますがゴールデンボンバーやMONGOL800というバンドをご存知でしょうか。

かなり有名な方々ですね。あまり音楽に詳しくなくても老若男女問わず聴いたことあるのではないでしょうか。

この方々はインディーズでこの知名度です。インディーズであればほぼほぼ自分らに利益が返ってくるのでここまで売れているとウハウハ祭りです。ワッショイ。

話を戻しまして。売れるか売れないかにインディーズかメジャーかというのはそもそも問題にならないのです。（もちろんメジャーであれば予算が大きくなるのでやれることは増えます）

この形で飯を食ってくのは何も音楽だけに限った話ではありません。物販であったり今はSNSや配信で収益を得たりすることもできるのでやれることをとにかく幅広く着手しないと収益化はおろか認知すらされません。活動すればするほどジリ貧になるのは本当に地獄ですw（メジャーの方々であっても大きな会場でライブをすると入場代だけでは赤字だったりします）

夢のない話ですがメジャー＝優勝ではなく、メジャーになっても食えなくてバイトしている方もたくさんいます。どころか契約でバイトが禁止されててハイパージリ貧に…なんて方もいます。つれぇわ。

【提供の作曲、作詞印税で食べていくには】

これはとても簡単ですね！いい曲、詞を書く、以上！勝ったッ！第3部完！

なんてことは当然ないのですよ。いい曲、詞なんて世の中腐る程溢れかえってます。それらを作った方がみんなウハウハしてるのかってなるとそうじゃないですよね。

まずこれを読んでいる時点であなたは特に作家事務所に所属してないまっさらな人間かとおもいます。

30秒後！！そんなあなたの書いた曲を誰もが知っているあのミュージシャンが歌ってくれることに！！

なんてことはまずないですよね。地球が5回くらい割れて戻ってを繰り返したとしてもないと思います。パカパカ。

よっぽど売れっ子であればネームバリューも加味して○○さんで！なんてご指名があったりするかもしれませんが基本的にはコンペを通って通って通って通って…という狭く長い道のりが待ち受けています。

政治的な要素も絡んで来るでしょう。メジャーなアーティストに提供している事務所に所属することも大変でしょう。そしてあなたの曲をメジャーアーティストが歌ってくれたとしてもそれがヒットするかも運否天賦。（メジャーなアーティスト自体が腐るほどいますからね。）

紅白に出るようなメジャーなアーティストに楽曲提供した方が身の回りにいますが現在会社員をやっていたりします。現実。

とはいえ実労働で稼ぐこともできます。いわゆる提供というものですね。インディーズの世界であっても曲提供は行われているのでしっかり作曲・作詞ができるなら印税ではなく実労働で収益を得ていくことも可能です。（一時期世間をにぎわせましたが金額を上乗せして権利を譲渡することをゴーストライターといいます）

【超敏腕編曲家になり食べていくには】

編曲こそが最も音楽的に素晴らしいポジションだと思うんですよねー、個人的に。まぁ個人的な感想はおいておいて。

こちらも同じく実績のない人間は事務所に入らないと大きなお仕事は回って来ません。ただ、一つ前に説明した印税ウハウハッピーライフと違うのは編曲には印税がないということです。

つまり、労働した分だけ対価が発生するというわかりやすい図式です。

インディーズでもメジャーでも編曲という作業は必ず発生します。なのでたとえ輝かしい実績がなかったとしてもしっかりとした編曲ができるなら大きい仕事では無くても仕事を獲得しやすいのが編曲というポジションです。

【スタジオミュージシャンとして食べていくには】

まず前提として圧倒的な技術力が求められます。呼吸をするように針の穴に糸を通し続けれるほどの圧倒的な技術力です。

それを前提としてスタジオミュージシャンを派遣する事務所に所属しましょう。ここからいかに結果を残し続けられるかが分かれ目です。

よく業界で言われている言葉があります。

「（上の世代）早く死なねーかなーw」

という倫理的に絶対NGな言葉なんですが、まぁ事実その通りなんすよねw

というのも基本的にクライアントはいかに費用を抑え、いい結果を収めるかということを第一に考えています。（資本主義の悪魔みたいですがきっと自分が依頼する側だったら同じことを考えますよね）

実績がなく認知されてないだけでこの世の中にはとんでもねー実力を隠した人間がごまんといると僕は思っています、どんなジャンルにおいても。

もしも仮にあなたがそうだったとして。

事務所に所属することになったとしても実績のない人間と実績のある人間だった場合、やはり実績のある人間でお願いしたいですよね。

ただでさえDTMのクオリティが上がってきていてどんな修正も文句ひとつ言わずノンタイムで完璧に演奏してくれる土壌があるのです。

事務所が猛プッシュしてくれる場合もあるかもしれませんが望み薄です。（余談ですがメジャーのアーティストで解散してしまって宙ぶらりんになってしまいましたが事務所のおかげで別のメジャーバンドに所属することになった例もありますw）

事務所に所属しなくても人づてや自身で発信し続けることによってお仕事を獲得することができますが収入が安定しないのがネックですね。

【講師として食べていくには】

はい、というわけでさんざっぱら色んなリアルや不安を投げかけてきましたが安定して食べていくにはこれが一番の選択肢です。僕は講師で食べています。

というのも今まで挙げてきた選択肢（アーティストコース、作家コース、編曲家コース、スタジオミュージシャンコース）と講師とでは圧倒的な違いがあるのです。

それは、

「基本的に商売をするのは一般の方が対象」

ということです。

もちろん経験者の方であったり同業の方に教える機会も出てくることもありますが基本的に教える仕事といいうのは一般の方の比率がとても多いです。（腕を売りにしている凄腕プレイヤーの場合は同業の方が多くなります）

僕自身も最初は「こんな若造が講師なんておこがましい」って思っていました。著名なアーティストを担当していたり輝かしい実績のある方々が講師をやっていたりするわけで自分なんかがやるのはなんか違うと思っていました。

これは半分正解で半分間違いです。確かに講師をやっている中には凄い方々がたくさん存在しています。比較できないレベルでしょう。

しかし、誰に習うかを決めるのはあなたではないのです。どんなに上手くてもなんかこの人違うんだよなーなんて事よくありますよね。

この世界にはあなたから習いたいという方は必ず存在します。

そんな方々に僕は自分のできる事をフル活用して講師活動をしながら楽しく音楽で食べてさせていただいています。

人間の価値を決めるのは自分ではなくて他人だということを覚えておきましょう（とは言えいいなりになるのは絶対NGですw）

さて！ここからは講師活動の始め方などを紹介していきたいと思います。